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資生堂が高価格品の経営資源を集中する理由と大きなリスク。リスクの源泉は愛情と日々の生活が関係する。

資生堂が先日報道されたTUBAKIなどを含む日用品事業を売却します。これらの売上は全体の9%程度でいわゆる非中核事業ということです。

選択と集中ということで、規模のとれない、影響力の少ない事業を整理し、本業に集中する、とういうのは投資家、株主の短期目線でいうと極めて正しい戦略だと思います。

目論見通りいけば、利益率や経営効率があがることでしょう。

一方で、ビジネスを絞れば絞るほど効率はあがりますが、環境変化に弱くなります。シャープはディスプレイパネルに集中した結果、当該事業の環境が悪化した際の影響が大きく、鴻海の支援を受けることになりました。ワタミはコロナの影響をもろに受けていますが、宅配弁当事業をやっていたため、持ちこたえています。

効率性と安定性はどこかでバランスをとらないと長期視点では危険です。投資家、株主で経営にタッチしていない、そこに愛情がない、生活がかかっていない人々は、悪くなれば、株を売れば終わりです。実際に経営している人々はそうはいきません。もちろん、株主を重視しない経営はありません。バランスが重要なわけです。

したがって今回の資生堂の行動が正しいかのかどうかを評価することは簡単ではありません。

こういう視点があることも読者の皆さんには知っておいていただきたいのです。そんな難しい問題に挑む経営者はやはり大変な仕事ですし、頼りになる仲間が必要なことも言うまでもありません。


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大原達朗の経営リテラシー-自ら考え、行動しよう-