ニデックが、最近では「不適切会計」と表現されることが多いですが、実際には粉飾決算の疑いがあり、第三者委員会を設置するほど事態がこじれているようです。
有価証券報告書をいつまでも提出できないのは、ニデックにとって非常にまずい状況であり、最悪の場合は上場廃止の可能性もあります。

現在の調査対象となっている金額は2億円程度とされています。背景がはっきりすれば、有価証券報告書の提出は可能だと見られていました。
しかし、調査の過程で、減損判定の基礎データとみられる資料を経営陣も関与して粉飾していた疑いが浮上しており、その影響額はまだ明確になっていません。

さらに気になるのは、永守会長の監査法人に対するスタンスです。
以前、違法配当が発覚した際に、「高い金を払っているのに、なぜ監査法人が見つけられなかったのか」という趣旨の発言を公にしています。
気持ちは理解できますが、これは「それを言ってしまっては終わり」という発言であり、明らかに会計や監査を軽視していると受け止められかねません。
このようなスタンスのもとで具体的な問題が発生すると、調査も厳格にならざるを得ません。

永守会長はすでに伝説的な経営者であり、その功績は多大なものですが、それだけに「言わなくてもよいことは言わない」という姿勢も重要ではないかと感じます。

Nidec has recently been described as having issues of “inappropriate accounting,” but in reality, the situation involves suspicions of fraudulent accounting serious enough to warrant the establishment of a third-party investigation committee.
The company’s ongoing inability to submit its securities report is highly problematic, and in the worst-case scenario, it could even lead to delisting.

Currently, the amount under investigation is said to be around 200 million yen.
If the underlying issues become clear, it was initially believed that the securities report could be submitted without much difficulty.
However, during the course of the investigation, suspicions emerged that management may have been directly involved in manipulating documents believed to be the basis for impairment testing.
The potential financial impact of this remains unclear.

Another point of concern is Chairman Nagamori’s stance toward the audit firm.
When an illegal dividend issue arose in the past, he publicly expressed his frustration, saying, “We pay them so much money, why couldn’t they find this problem?”
While his feelings may be understandable, such comments risk being interpreted as a disregard for accounting and auditing processes.
When specific issues arise under such a stance, it naturally leads to stricter scrutiny by investigators.

Chairman Nagamori is already regarded as a legendary business leader with an impressive track record.
Precisely because of this stature, it is all the more important to be cautious about public statements — sometimes, what is left unsaid can be just as significant.

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