ファンド主導で病院経営をする問題点
この記事はファンド主導で病院連携をさせるという記事なのですが、タイトルは経営するとしています。 ユニゾンが経営をしている病院を地域連携させ、病院経営の効率化を図るというものです。現在、医療法人は持分がある法人と持分がない法人の2つに分かれています。まだ持分のある法人のほうが多いのですが、厚生労働省は持分のない法人への移行を推奨しています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/dl/ikousokushin.pdf
この目的は公益性ということですが、公益目的だけで、病院経営はうまくいきません。 実際に7割の病院が赤字なわけです。 これを救うために、ファンドが資金をいれるわけですが、そもそも持分がない法人では、ファンドは融資をするにとどまります。単純にお金を貸しているだけの会社が、病院経営に口を出すわけですから、完全に公益性とは真逆になります。 現実には、外部の力が必要なわけですので、非公益性を求めて、持分なしの病院経営を進めていくには無理があるともいえます。
ファンド主導で病院連携 ユニゾン、100億円投資:日本経済新聞 https://t.co/CZqgmPTgWk
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) September 26, 2020
海外では株式会社などの営利法人が病院経営をしているといいますが、日本は国民皆保険という珍しい国です。しかも多くの保険組合が赤字で、国庫が負担をしているという状況です。この制度は本当に素晴らしく、世界でも導入したい国がかなりあるのですが、財政的に維持することが難しく、実現できていません。日本も財政的には厳しい状態です。したがって保険点数の見直しも進み、徐々に病院経営は厳しくなっていくことが想定されています。
そこで民間の力を借りて、ということなのでしょうが、投資ファンドが入るべきところなのか、というと疑問です。彼らは顧客から預かった資金を有効的に運用することが目的で、患者の守る目的ではありません。もちろん患者をないがしろにしては、病院が儲かりませんので、大事にはするはずですが、最終目的が資金提供者の利益が優先なわけです。これが行き過ぎると、貧富の差が、医療の差になり、命の軽重にかかわってくる可能性があります。
この問題を解決するには、何を優先すべきかを決めることでしょう。医療介護の公益性を重視するならば、民間ファンドに頼るべきではありません。消費税を大幅に増税し、それを幻視に現在の赤字体質をあらためるべきです。
ファンドを使うなら貧富の差が、受けることのできる医療の差につながることを認め、営利性を認めることです。そうなると持分なしの法人への移行を勧めることも改める必要があります。
もちろん間を取るという方法もありますが、国民がわかりやすい形で説明をし、方向性を決めるのが望ましいでしょうが、どれだけの国民がこれを理解できるのか、する気があるのか、心配な部分もあります。
——————
M&A実務に必要な知識を体系的に学べる、10年間以上の実績のある「M&A実務スキル養成講座」については→https://www.jma-a.org/adviser/jma-k
「サラリーマンが小さな会社の買収に挑んだ8カ月間:個人M&A成功のポイント」好評発売中です!
「この1冊でわかる! M&A実務のプロセスとポイント」24刷 ロングセラー商品です!
M&A仲介・アドバイザーを事業としたい方・既にされている方へ | |||
---|---|---|---|
セミナー・サービス名 | 詳細 | 金額 | 時間 |
誰にでもわかるM&A入門セミナー | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン講座の視聴 |
無料 | 2時間 |
M&A実務スキル養成講座 | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン開催の詳細とお申込み ・M&A実務スキルの詳細 |
198,000円 | 2日間 |
JMAA認定M&Aアドイザー資格取得およびJMAA会員に入会 | ・資格詳細とお申し込み | 入会金33,000円 月会費11,000円(1年分一括払) | - |
案件サポート制度 | JMAA会員が初めてM&Aアドバイザリー業務に取り組む場合、あるいはすでに何度かアドバイザリー業務に経験があっても、難易度が高い案件の場合のための、JMAA協会が会員に伴走して案件成約に向けて協力する制度です。 お申し込みは当協会ご入会後にお知らせします。 | JMAA正会員の関与する対象案件の成功報酬の50% | - |
買収を検討されている企業団体様へ | |||
セミナー・サービス名 | 詳細 | 金額 | 時間 |
誰にでもわかるM&A入門セミナー | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン講座の視聴 |
無料 | 2時間 |
M&A実務スキル養成講座 | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン開催の詳細とお申込み ・M&A実務スキルの詳細 |
198,000円 | 2日間 |
買い手様向けセカンドオピニオンサービス | ・M&Aセカンドオピニオンサービスの詳細 | 33,000円 追加相談サービス 33,000円/1時間 | 1時間〜 |
売却を検討されている企業団体様へ | |||
セミナー・サービス名 | 詳細 | 金額 | 時間 |
誰にでもわかるM&A入門セミナー | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン講座の視聴 |
無料 | 2時間 |
M&A実務スキル養成講座 | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン開催の詳細とお申込み ・M&A実務スキルの詳細 |
198,000円 | 2日間 |
売り手様向けセカンドオピニオンサービス | ・M&Aセカンドオピニオンサービスの詳細 | 33,000円 | 1時間〜 |
M&A実務を体系的に学びたい方は、M&A実務スキル養成講座
メルマガ登録はこちら
大原達朗の経営リテラシー-自ら考え、行動しよう-