日産とルノーが資本関係を変えます。日産からすると正常化といってよいでしょう。
ルノーが日産の株を４３％持ち、日産がルノーの株を１５％持っていたものを、両社１５％ずつ持ち合う形になります。
この結果、日産はルノーの連結子会社から外れることになるでしょう（後で細かい点は述べます）。

ルノーも有価証券報告書を提出しているようなので、以下から最近の業績データを見てみます。以下はそれぞれ有価証券報告書からの引用です。

ざっくり２０２２年３月期で日産の売上が８．４兆円、経常利益３，０００億円です。ルノーは２０２１年１２月期で売上４６２億ユーロ（約６兆円）で営業利益１，４億ユーロ（約１，８００億円）です。

あらっ？親会社のルノーの売上のほうが小さいですね。これについては有報に以下のとおり説明されています。日産は持分法で処理されていて、そもそも共同支配のため、IFRSでは以下のとおりの処理であり日産のPL、BSをフル連結するわけではないようです。いずれにしても日産は持分法で処理されているということです。ということで、この取引により、日産が連結子会社から外れるということではなく、そもそも連結はされておらず、持分法で処理をされていました。１５％の持ち合いになると持分法適用の関連会社になるのか、これははっきりわかりません。

＊＊＊以下、引用＊＊＊

＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

ルノーの２０２２年１２月期における日産に関する持分法利益は、４９４億円、その前の年は６，４５５億円赤字です。日産がコロナの影響でとんでもない損失を出していた影響をルノーももろかぶりしたようです。

いずれにしても日産のほうが規模も影響力も大きい状態が続いており、日産としては資本関係を正常化したい、という念願が実現しているプロセスにある、と考えておいて間違いはありません。

＊＊＊以下、引用＊＊＊

＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

日産有価証券報告書
https://www.nissan-global.com/JP/IR/LIBRARY/FR/2021/ASSETS/PDF/fr2021.pdf

ルノー有価証券報告書
https://f.irbank.net/pdf/E05907/ir/S100NX5Q.pdf

まず日産です。
＊＊＊以下、引用＊＊＊
＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

次にルノーです。
＊＊＊以下、引用＊＊＊

＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

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