本誌でもパタゴニアの事業承継について、とんでもない事例であることをとりあげました。
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https://ma-japan.info/archives/145714

今回その件について、信託への株の譲り渡しではなく上場を目指していたら、とんでもないことになった、と上場、IPOをディスっているということです。

外部の株主が短期的な利益のことばかり口出してしてきて、それに対応していたら、長期的な企業の目的が達成されなくなってしまう、という主張です。

その点は間違いなくあるでしょう。しかし、株式会社という制度はリスクをとって、ビジネスができるように、株主有限責任のもと、所有と経営を分離させ、かつ多くの株主から資金を集めて事業をできる、という意味ではよくできた仕組みです。

当然、株主は出資した資金を全部失うリスクをもっています。

しかし、ベンチャーキャピタルはそのリスクを負っているものの、彼らの資金は出資者から預かったもので、彼らへのリターンを返し、稼いでいかないといけません。株式会社が想定している仕組みよりも、レイヤーが１つ多いのです。そこでリスクが増えているのです。

そして、IPOの失敗はよくあることで、失敗を補って結果を出すには、成功しそうな、成功した企業の株価をもっともっとあげないといけません。そこに無理が起きること多いのではないかと思うのです。

背景を理解して、自分たちの判断に活かす。これが情報を扱う基本です。

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