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ベネフィット・ワンを巡る攻防

ベネフィット・ワンについては、エムスリーが1株1,600円でTOBが成立かと思ったら、第一生命がそこで、買取金額をあげて、買収競争に名乗りをあげました。結局、1株2,173円でTOBを始めることとなりました。

ベネフィット・ワンはパソナグループが大株主で、まず彼らから株を買い取ることが重要です。
パソナグループも上場企業ですから、経済的に有利な条件で保有株式を売却しないと、彼らの株主の利益を守れません。
高い金額での提示があれば、それに応じるというのは自然でしょう。

マーケット、そして投資家にとってみれば少しでも高い金額で売れることがよいことです。

問題はこの金額の正当性があるか、ということです。金融的には高く売れればそれで取引完結です。
しかし、第一生命はあたりまえですが、この投資をベネフィット・ワンの稼ぐキャッシュ・フローで回収しないといけません。

昨日(2024年2月8日)の終値でベネフィット・ワンの株価は2,085円で、時価総額が3,300億円です。第一生命のTOBは2,173円ですから、ざっくり3,400億円強の時価総額となります。

エムスリーは1,600円でしたから、2,500億円程度の評価でした。

ベネフィット・ワンは2024年3月期の見込みで、売上が440億円程度、営業利益98億円、純利益66億円の会社です。
3,400億円というと、51年分以上の利益で、PERが50倍超。売上の8倍程度での買収になります。

買収して10年間で投資金額が回収しようとすれば利益を5倍程度にしないいけません。
900億円買収金額をあげたわけですから、さらにハードルは高くなりました。これをどうやるのか、具体的な算段が本当に立っているか、が今回の成功の可否の肝になるはずです。

ーーー以下、ChatGPTによる英訳ですーーー
Regarding Benefit One, there was an expectation that M3’s TOB at 1,600 yen per share would be successful. However, Dai-ichi Life then entered the competition by raising the purchase price, ultimately starting a TOB at 2,173 yen per share. As Pasona Group is a major shareholder, negotiating with them was crucial. For a publicly listed company like Pasona Group, selling at economically favorable conditions is necessary to protect shareholder interests. The real issue is the justification of this price, as Dai-ichi Life must recover this investment from Benefit One’s cash flow. As of February 8, 2024, Benefit One’s stock price was 2,085 yen, with a market capitalization of 330 billion yen. Dai-ichi Life’s TOB price brings the valuation to roughly 340 billion yen. For the fiscal year ending March 2024, Benefit One is projected to have about 44 billion yen in sales, 9.8 billion yen in operating profit, and 6.6 billion yen in net profit. With a valuation of 340 billion yen, this implies a PER of over 50 times and a purchase at about eight times the sales. To recover the investment within ten years, profits would need to be increased fivefold. The feasibility of this plan is a critical factor for the deal’s success.

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