M&A News

M&Aニュース

牧野フライスがニデックのTOBを拒否。理由はわかるが最後は事業会社が困る可能性について。

牧野フライスがニデックのTOBを拒否する姿勢を示しました。
理由は、複数のファンドからニデックの提示条件を上回る提案を受ける可能性があり、それらの提案が出揃う前にTOBを開始するのは、株主の利益の観点から妥当ではない、というものです。

これは理由としては筋が通っています。一方で、ファンドは買収後に事業を継続するわけではありません。投資を行えば、通常は数年以内にイグジットします。ファンドの投資が成功すれば株価は上昇します。また、ファンドが買収をする際には借り入れを併用することがほとんどであり、イグジットの際には、買収のために設立した会社を買収対象会社と合併させます。言い換えると、自分の会社を買収するためにファンドが借りた借金を、自社で返済しなければならないということです。

最終的には、ファンド以外の一般株主や事業会社が高値で株式を引き取り、買収対価に使われた負債を引き継いで経営を行うことになります。ファンドにはファンドとしての重要な機能がありますが、最終的に事業を担う会社の立場からすれば、株価が上がりすぎると投資案件としての魅力が薄れてしまい、有力企業の買収機会を奪ってしまう可能性もあるのです。

Makino Milling Machine has expressed its intention to reject Nidec’s tender offer (TOB).
The reason is that multiple investment funds may present proposals that exceed Nidec’s offer, and it would not be appropriate, from the perspective of shareholder interests, to proceed with the TOB before these proposals have been fully considered.

This reasoning is sound. However, investment funds do not typically continue operating the business after an acquisition. Once they invest, they usually seek to exit within a few years. If the investment is successful, the share price rises. In most cases, funds also use debt financing when acquiring companies, and upon exit, the fund typically merges the acquisition vehicle it created with the target company.
In other words, the debt the fund took on to acquire the company must ultimately be repaid by the company itself.

Eventually, general shareholders or another business entity will need to purchase the shares at a high price and inherit the debt used to fund the acquisition, continuing to operate the business under that burden.
While funds play a critical role in the investment ecosystem, from the perspective of the company that must ultimately run the business, an excessively high share price can reduce the attractiveness of the investment opportunity—potentially depriving capable strategic buyers of the chance to acquire the business.

大原達朗が行うBBT大学での講座
93%が満足と回答したファイナンスドリブンキャンプ
本講座では、短期間でCFO(最高財務責任者)への第1歩を踏み出すことを目指します。大量の決算書に触れ、大量にアウトプットし、大量のフィードバックを通してファイナンスという武器を手に入れられます。ブログでは話せない「ライブ講義」も充実しています。まずは無料説明会を受講してみて下さい。

本誌について
本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。
                                                                                                                                                     
M&A仲介・アドバイザーを事業としたい方・既にされている方へ
セミナー・サービス名詳細金額時間
誰にでもわかるM&A入門セミナー会場開催の詳細とお申込み

オンライン講座の視聴
無料2時間
M&A実務スキル養成講座会場開催の詳細とお申込み

オンライン開催の詳細とお申込み
M&A実務スキルの詳細
198,000円2日間
JMAA認定M&Aアドイザー資格取得およびJMAA会員に入会資格詳細とお申し込み入会金33,000円
月会費11,000円(1年分一括払)
-
案件サポート制度JMAA会員が初めてM&Aアドバイザリー業務に取り組む場合、あるいはすでに何度かアドバイザリー業務に経験があっても、難易度が高い案件の場合のための、JMAA協会が会員に伴走して案件成約に向けて協力する制度です。 お申し込みは当協会ご入会後にお知らせします。JMAA正会員の関与する対象案件の成功報酬の50%-
買収を検討されている企業団体様へ
セミナー・サービス名詳細金額時間
誰にでもわかるM&A入門セミナー会場開催の詳細とお申込み

オンライン講座の視聴
無料2時間
M&A実務スキル養成講座会場開催の詳細とお申込み
オンライン開催の詳細とお申込み

M&A実務スキルの詳細
198,000円2日間
買い手様向けセカンドオピニオンサービスM&Aセカンドオピニオンサービスの詳細 33,000円
追加相談サービス 33,000円/1時間
1時間〜
売却を検討されている企業団体様へ
セミナー・サービス名詳細金額時間
誰にでもわかるM&A入門セミナー会場開催の詳細とお申込み

オンライン講座の視聴
無料2時間
M&A実務スキル養成講座会場開催の詳細とお申込み

オンライン開催の詳細とお申込み

M&A実務スキルの詳細
198,000円2日間
売り手様向けセカンドオピニオンサービスM&Aセカンドオピニオンサービスの詳細 33,000円1時間〜

M&A実務を体系的に学びたい方は、M&A実務スキル養成講座


メルマガ登録はこちら
ファイナンスドリブンキャンプ
生成AIキャンプ

大原達朗の経営リテラシー-自ら考え、行動しよう-