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DeNAの買ったngmocoののれんがngmoco清算後に残っていた?

BBTの学生から受けた質問ですが、よく気づいたなー、と思いましたので、ここでも共有しておきます。
2020年3月期の第3四半期ですから、2019年12月末時点でのDeNAの決算についてです。

決算説明についてのQAです。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2432/ir_material/133324/00.pdf?fbclid=IwAR1dcQslJJEFwiYzBnd_346nKpjsxagGbNKz27GQGd06w0d6N7JPM5Q8fS0

Q1とQ8を引用します。
***以下、引用***
【Q1】 減損損失の内訳を教えてください。
【A1】 第3四半期に、足元のゲーム事業の状況等を踏まえ、保守的な見地に立った会計処理を実施し、主にゲーム事業にかかる資産を中心に減損損失を合計 494億円を計上しました。うち、402億円は、のれんに関するもので、81億円がソフトウェアに関するものです。のれんは、ngmoco, LLC を買収した際に生じていたものです。

【Q8】 のれんの減損損失を計上していますが、買収した会社が見通しどおりにならなかったのはなぜでしょうか。また、どのようなタイトルの減損損失を計上したのでしょうか。
【A8】 2010年に、当時のプラットフォーム戦略にのっとり、米国で ngmoco, LLCを買収しましたが、2016年に当該会社を含む海外子会社を解散し、清算することを決め、公表しています。当社の連結決算はIFRS に準拠していますが、当社では、ゲーム事業全体を資金生成単位として認識しており、ゲーム事業で認識した483億円の減損損失について、最初にのれんの帳簿価額を減額し、次にソフトウェア等の帳簿価額から減額しています。
***引用、ここまで***

なにか疑問になりませんでしたか?

のれんの減損はngmoco, LLCを買収した際のものです、とA1で回答しています。
でもQ8では同社は2016年に清算している、ということです。

えーーーと、高い金額で買収したので、のれんを多額に計上したngmoco, LLCをその後、清算しました。でも、その買収にかかるのれんはしばらく残っていました、ということです。

普通に考えれば、間違いでしょう。しかし、理屈は通っています。A8にも説明のあるとおり、ゲーム事業全体を資金生成単位として認識しており、、、、

ということです。

これは減損の判定をngmoco単体でなく、事業全体で考えているということで、これ自体は会計基準違反ではありません。私が、この処理を認めるなら、ngmoco買収によるノウハウなどを他のゲーム事業にも流用し、それを利用することによって収益をあげている、と会社が主張している場合です。

また、形式的には組織再編をすることにより、ゲーム部門全体で投資回収計画をしているようにみせることで、監査法人の立場からはNOとは言いづらい処理だと感じます。

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