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象印のような財務体質の会社がファンドのターゲットとなる3つの理由

象印が中国ファンドから、株の買い増しを受け、社外役員の選任を求められています。それに対して象印は必要なしとしています。詳しくは、象印がリリースをしています。

https://www.zojirushi.co.jp/corp/ir/library/pdf/disclose/20200114_01.pdf

こうした提案はまっこうから受けて、株主総会で是非を問えばよいと思います。取締役会でこれを否定したい気持ちはよくわかります。しかし、これから説明するとおり、まさにファンドが関心を持つ会社の典型であり、この状態に持ってきた経営陣には当然少なからず責任があるからです。社外役員はファンドの代弁者ですから、株主への配当を求め、株価を上げることを目的に意見をするはずです。それは象印にとって悪いことではありません。

象印が狙われる理由を見ておきます。

1)業績が悪化しているが、まだ十分利益を出している。
ここ(https://www.zojirushi.co.jp/corp/ir/finance/index.html)を見れば明らかなように、利益がかなり落ちています。しかし、十分に利益体質です。

2)ほぼ無借金経営で、財務的には素晴らしい状態である。
総資産900億円、手元のキャッシュ300億円、借入はたったの15億円で、ほぼ無借金です。投資する必要もないなら、配当してくれ、自社株買いしてくれ、と株主が意見して当然です。

2019年11月期決算短信
https://www.zojirushi.co.jp/corp/ir/library/pdf/2019/2019.pdf

3)創業者、役員の持ち株が分散している
有価証券報告書(https://www.zojirushi.co.jp/corp/ir/library/pdf/annual/3011.pdf)のP.20に株主構成があるが、現社長の持ち株が12%程度、関係者と思われる人々を合算しても20%程度であり、関係者だけで株主総会で否決ができない状態にある。これは上場会社であれば、当然の状態です。むしろそうなっていない上場企業のほうがいびつであるといってよいでしょう。

これらの条件にバッチリあってしまった象印はファンドから狙われて当然といえば当然です。外からの影響を排除せず、良いところは取り込む、という選択肢もはじめから捨ててはいけない状況なのだと思います。

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