三田証券は資本市場では当たり前のことをしている。これを嫌がる日本人が大半なのが問題の本質。

三田証券が敵対的買収をしかけており、これがきっかけで証券会社が敵対的買収、TOBに取り組むようになったという記事です。敵対的買収というのは、考え方が株主と経営者で異なっているのが前提で多くの場合、以下のような流れになっているはずです。
買収を買い手から友好的に買収を進めたいと売り手に申し入れ
↓
ふざけるな、嫌だ、と売り手、ないし対象会社が反対
↓
じゃ、敵対で、となり、公開買い付け(TOB)を実施
となります。通常、この流れの場合、売り手あるいは対象外会社の経営者と買い手、の思惑が異なります。
多くの場合、買い手は対象会社の経営の仕方に不満があり、経営を変えて、より企業価値(=株価)をあげる、より株主還元を増やす(=配当を増やすなど)を仕掛けるわけです。
経営者に自信があれば、株主にとってよい条件であればどうぞ買収してください、私達もがんばります、と済むはずですし、買い手への信頼感がなければTOBをしても失敗するはずなので、あまり敵対的、敵対的、とネガティブに捉える必要はありません。
また、TOBは大株主が売却に同意している場合に、その他の少数株主から株を買い集める際にも必要になってきます。効率的な経営のためにも、こうした緊張感が常にあってよいはずです。三田証券は資本市場では当たり前のことをしているという認識です。これを嫌がる人々が多いというのが問題の本質だと思います。
物事はシンプルに考えるべきです。
相次ぐ敵対的買収、「三田証券は押さえたか」:日本経済新聞 https://t.co/Gvqon7YNEO
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) January 19, 2020

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