M&Aアドバイザーとして起業という選択肢
それからもう一つです。M&Aアドバイザーとして起業という選択肢もありますから、ここに少し補足説明を加えたいと思います。このM&Aの案件、取引規模というのは会社の数です。A社という会社をいくらで売買するのかという話です。M&Aも売買です。BBTを例として考えます。ビジネス・ブレークスルーという会社を売り買いするときに、一体いくらで売るのですか。その価値が10億円以上であれば、いわゆる投資銀行や証券会社の人たちがM&Aをやっています。そのような人たちが毎回そのクラスのM&Aをやっているので、この市場に新参者が入っていくのは容易ではない層です。それ以下の層は、ここ数年、あるいは10年ほどM&AをやっているM&Aブティックと呼ばれるM&A専門の会社や、会計事務所系のコンサルティング会社がM&Aを行っています。
ここの小さな案件はやっている人があまり居ません。ここが未開拓ゾーンです。もしM&Aアドバイザーとして起業してやっていこうと思うのであれば、未開拓のこのゾーンには攻める要素がたくさんあります。ただし、手数料は基本的に金額に応じて決まっていますから、手数料は安いです。上の層は一つ決めれば手数料は相当入ってきますが、下のほうは1件の手数料が安いので、積み重ねをしていかなければもうけは少なくなります。パソコンを少したたいてマッチングできるような簡単な話ではありませんから、楽ではありませんが、だからこそ大手は恐らく入ってきません。今のままでは採算が合わないからです。
もし個人ベースで起業をしていこうと思うのであれば、このような小さい案件は開拓できるゾーンだと思っています。

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大原達朗の経営リテラシー-自ら考え、行動しよう-