ヤマトが引っ越し水増し請求をしたと報道されています。対象は法人の引っ越しで、２年間で3,367法人の全約12万4,000件を調査したところ、2,640社の約4万8,000件で総額約17億円の不適切な請求があったということです。

48,000件で17億円ということは、1件あたり35,000円程度です。法人の引っ越しで35,000円は誤差は相当気づきにくいところを狙っていたといわれてもおかしくありません。

また、3,367法人中、2,640社に水増し請求があったということで、法人引っ越し客の78%に水増し請求をしていたことになります。

ヤマトはグループで300億円以上の営業利益をあげていますので、2年間で17億円、単純に1年平均すると、8.5億円で、会計上の重要性から、必ずしも重要とは言い切れないサイズではありますが、それがゆえに悪質なものを感じます。

会社として、そのような指示をしたことはないということですが、それは当然だと思いたいです。

ヤマトからのリリース（http://www.yamato-hd.co.jp/news/h30/h30_32_01news.html）を見ると、見積書どおりの金額を請求していたが、実際には見積もりよりも作業量が少なかった場合が、今回のケースに該当するということです。個人ではこのような可能性は低く、なぜなら見積もり量と実際の作業量が違う場合には精算するということが徹底されているため、ということです。

法人の引っ越しの場合、作業量も法人よりはるかに多く、法人の担当者も自腹を切って引っ越し代をはらっているわけでないため、チェックが甘くなりがちなところです。そこに目をつけたと見ると、やはり悪質といわざるを得ません。こういうことが起きるたびに、ビジネス、商売の場面で「自分ごと」として捉えるということの重要性をあらためて感じます。

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— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2018年7月25日

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