ホンダが八千代工業をインド企業のサンバルダナ・マザーソン・グループへ売却するということです。
意外とややこしいのですが、以下の流れです。

１）八千代工業はホンダの子会社で議決権の５０．４％を保有しています。
２）ホンダは１６５億円の予算でTOBで全株式を買取ります。
３）そのうちの一部を１９０億円でサンバルダナ・マザーソン・グループへ売却します。
４）できあがりはサンバルダナ・マザーソン・グループ８１％、ホンダが１９％の議決権比率になるということです。

ホンダは１６５億円を使って５０％弱の株式を買い、１９０億円で８１％を売却します。

八千代工業の業績を確認しておきましょう。
https://www.yachiyo-ind.co.jp/pdf/2023/ir/tanshin_70th.pdf

純利益およそ６０億円、純資産８５０億円の企業です。
これを１９０億円で８１％議決権がとれるというのは、ハイパーディスカウントです。

ヤフーファイナンス（https://finance.yahoo.co.jp/quote/7298.T）によると、PER８倍程度、PBR０．４倍程度ということで、マーケットの評価が激低い状態です。

EVシフトを掲げる主要顧客であり、親会社のホンダへの売上が激減するわけなので、将来価値は見込めないわけですが、エンジン車がいきなりなくなるはずもなく、まだまだ利用価値があるのはわかります。こうした動きを日系企業でできないのは、もったいない感も感じます。

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