このブログでも取り上げていた東芝の不適切会計についてリリースが東芝からされた。この手のリリースではよくあるが、以下のリリースも引用目的のコピーができないように加工されているようなので、要点だけ記載すると、

１）当初懸念のあった、工事原価の過少計上、進行基準の適用の問題の他にも問題がありそう
２）問題解決のため第三者委員会を設置
３）２０１３年以前の決算についても修正の可能性があり、決算発表は６月にはいってからの見込

３）についての影響はかなり大きいだろう。これほどの大企業で内部統制はどうなっているのだ、という批判があるだろうが、内部統制は、担当者の共謀、あるいは経営者、決裁権限者の不正があれば機能しない。監査で発見できたかどうかは、調査結果をみてみなければ分からないが、本件は決算整理にて実施されるものであり、その計算根拠となる証憑を偽造し、決裁権限者が決裁していれば、外部からはそう簡単に見抜けるものではないかと推測している。これは内部監査でも同様と言っていいだろう。

○第三者委員会設置のお知らせ
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20150508_3.pdf

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

東芝、全上場子会社の決算発表延期へ　不適切会計問題で　：日本経済新聞 http://t.co/tPnFWZvspG

2015/05/12 06:13:21

  【以下、２０１５年５月１４日加筆】
今回の不正会計問題で、影響額は２０１４年３月期までの３年間で５００億円程度利益がかさ上げされていた見込であると、昨夜１１：４５に公表したと報道されている。平均すると年間１６０億円強。この期間の営業利益は１９００ー２９００億円だったということだ。

なお、本日午前６時現在、東芝のIRリリースにはこの情報は記載されていない。
内部がかなり混乱している様子が窺われる。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

東芝不適切会計:１２～１４年で５００億円下方修正必要 – 毎日新聞 http://t.co/RDhpJbVRHC

2015/05/14 05:47:34

 

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