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中小企業のM&Aに客観的な評価が必要なことはたしかだが、難しいわけ

中小企業のM&Aは、大手企業と異なり、客観的な株価評価ができていない、したがって、その制度を作るべきだとする主張です。まったく賛成です。しかし、問題点もあるので、本誌の考えを示しておきます。

そもそも大企業が、投資銀行からバリエーションの提案を受け、それをコンサルティング会社などに客観的に評価されているといって、それが本当に株主にとって、買い手にとって正しい株価かどうかなど分かるはずがないです。悪く言えば、言い訳、大きいみんな知っている会社が評価しているのだから、それでよいだろうということに過ぎません。株価算定の評価書は表には出ませんが、絶対に「顧客から提供された資料をベースに算定したのであって、最終的な投資判断に責任は持てません」という趣旨の記載があります。M&Aは主観取引なのです。買って儲かると思えば買うし、ダメだと思ったら買わない。実際にはその感覚をより、現場の行動計画に落とし、財務計画に落とし込むことは必要です。でも、現場の行動計画まで、買収前に落とし込んで買収できている企業は本当に少数に過ぎません。

また、規模の大小を問わず、将来計画を正確に予見などできません。自分の会社ですら、1年先の数値を読むことも難しいのに、他社の数年先の予測を正確にすることはそもそも難しいです。だから、まず主観が大事なのです。そして、その主観を具体的にイメージする行動計画、すわなち、買収後、具体的に誰が、いつ、なにを、どのようにやるのか、という点を明確にすることが一番大切です。

これなしに、いくら有名なコンサルティング会社に依頼しても、客観的な評価など出せるはずがないのです。もちろん、売り手側の下地ができたり、また、こうした下地もアドバイスできるのであれば、まったくこの記事には賛成です。しかし、それができるアドバイザーは限られてますし、いたとしてもかなり報酬が高く、一般的な会社ではその報酬が払えません。この問題を解決するには、自分たちが賢くなる、情報をとって動くことが一番大切です。

M&Aという主観的でリスクが高いことをやろうとするわけですから、外部に丸投げしてよいはずがないのです。


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