IFRS「営業利益」ルール統一について思うこと
2024年7月の記事を再掲します。
決算短信に、事業利益とかコア事業利益とか、Non-GAAP情報がたくさん出ると、たしかに分かりづらくはなります。
ルールで決められたことをやらない企業には理由があるわけで、その背景を探ることによって、対象企業の収益力の本質に迫る機会も生まれてきます。なんでもかんでも統一すればいわけではないと思うのです。
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IFRSの営業利益区分を明確にしようということです。たしかにコア営業利益など、投資家から見ると比較もできないし、投資家にとっては決して有益ではない情報がかなり増えています。IFRSにしたけど、本業でどれだけ稼いでいるのか、開示したいってことなのでしょうが、それがそもそも短期PL重視の姿勢を示しています。
IFRSの思想は株主資本をどれだけ増やしたのかを評価する、包括利益重視の考えです。一時的な要因であろうが、最終的には株主資本を増やさないと株主の利益につながらないだろう、という考えです。
そうはいっても、PLも重視したいという要望が多く、包括利益の一部は、その他の包括利益としてPLの外におかれています。
持分法が本業の利益かどうかという論点をそもそも排除したい、というのはIFRSの考え方なのです。なぜならそこには主観が交じるからです。別に全部営業利益でよいじゃないですか、が本質なのです。
そんなこといっても外部からわからないからわかりやすくしろ、というのは甘えでしょう。投資家として、プロとしてその程度の決算情報が読めなくてどうするんですか、自分たちのやることやらずに、根本思想を崩すからドンドン意味がわからなくなるのです。
There is a move to clarify the categories of operating profit under IFRS. Indeed, terms like core operating profit have increased information that is not necessarily beneficial for investors, making comparisons difficult. Although IFRS aims to disclose how much is earned from core operations, this focus on short-term P&L is evident.
The philosophy of IFRS is to evaluate how much shareholder equity has increased, emphasizing comprehensive income. Regardless of temporary factors, the idea is that shareholder equity must ultimately grow to benefit shareholders.
Despite this, there is a strong desire to emphasize P&L, leading to the placement of some comprehensive income elements outside the P&L as other comprehensive income.
The point of excluding the debate over whether equity method profits are core operating profits is an IFRS stance because it involves subjectivity. The essence is that everything can be considered operating profit.
Saying that it should be made clearer because it is not understandable from the outside is an excuse. As investors and professionals, if you cannot understand this level of financial information, then what are you doing? Ignoring fundamental principles only makes things increasingly confusing.
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