アイリスオーヤマがスマイルロボティクスというベンチャーを買収します。
１０億円程度で業務用の掃除ロボットの開発、製造を行っている企業ということです。

アイリスオーヤマは同社発表資料によると、売上７，９００億円、経常利益３６５億円の企業ですから、１０億円の買収というのは、まったく結果が出なくても、問題ない程度のレベルの金額です。

今回の件は、技術と開発能力を持っているベンチャーと、製造、販売のノウハウを桁違いで持っている企業の組み合わせです。

対象会社の製品が「売れる」のであれば、これは間違いなく結果が出るパターンです。

「売れる」かどうかをビジネスDDでアイリスオーヤマが当然にチェックをいれているはずで、その結果ゴーサインが出た、ということなのでしょう。

本誌はM&Aを大きく、金融取引と事業取引にわけています。その定義は以下リンクの記事をご覧ください。
https://ma-japan.info/archives/145579

本件は事業取引です。したがって、買収対価をその対象会社の事業で回収していく必要があります。
そのためには、買収後に具体的にどう稼ぐのか、のイメージがより明確である必要があります。

今回の件はそれがおそらく明確で、かつ、最悪失敗に終わっても、全社の業績には大きな影響を与えない、事業取引のM&Aとして再現性が高く、持続可能性の高い取引と言えるでしょう。

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。