経営者が知っておくべきM&Aの作法についてお話をしていきます。特に中小企業の経営者の方が会社を売ったり、買ったりするときの基本動作について、お伝えします。まず、覚悟をしておいてください。M&Aはそんなに簡単ではありませんし、手間のかかることをまったく抜きにして取引は成立しません。ある程度の覚悟は必要です。

小さい会社同士のM&Aであっても甘く見ないでいただいたいと思います。基本的な手続は大きな会社同士のM&Aであっても小さな会社同士のM&Aであっても変わりはありません。ぜひ甘くみないでください。しかし、対策は簡単なんです。相手の立場に立って準備をするだけです。

具体的にいうと、買いたい方は売りたい方の立場にたってみてください。売り手は安心で後を任せられる方、会社を探しています。それを前提に買いたい方は心構えをしていただきたいわけです。例えば、こちらが金を出すので、大きく出たりするのはぜひ避けてください。

売りたい方は買いたい方の立場を考えてください。資料の準備に時間がかかったり、金額を低く評価されたり、ストレスもあると思います。買いたい方は、対象ビジネスをよく知って、譲受後、どんなふうにビジネスをやっていくべきか、ビジョンを明確にされたいはずです。売りたい方は、それに応えるように心構えと対応をお願いしたいと思います。

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。