決算書(PL、BS、CF)の読み方

3.損益計算書(PL)の読み方

 次は、決算書の読み方の2番目。損益計算書、PLを読み解くというページに入っていきたいと思います。
 損益計算書PLというのは、BSと比較すると、なじみのある方が多いと思うのです。何を言っているのかというと、企業の損得の一覧表だと思ってください。どんなもので稼いでどんなものでお金を使って、最終的にもうかったのかもうかってないのかというところを示す表です。

 このスライドにあがっている項目というのが、日本の会社のPL損益計算書では一番ベーシックなものです。

 売り上げから簡単に説明していきたいと思いますけれども、売り上げというのは顧客あるいはマーケットからのもうけです。

 売り上げをあげるためにいろいろなものを、コストを負担していますので、物を売ることをイメージしていただくと、イメージしやすいのですけれども、物を売って、例えば、百貨店、あるいは量販店であれば、メーカーからなんか仕入れないといけないですね。仕入れたものに対してお金を払わないといけないですから、そこにコストが掛かってくると。メーカーであれば、いろいろな具材を仕入れて自分の会社で作らなければいけないですね。それに係るコスト。これが売り上げ型だと思ってください。

 売り上げから、売上原価を引いたものが売上総利益といわれます。これは、一般的には粗利ということが多いです。

 ビジネスというのは、それだけではできなくて、ある程度一定規模以上の会社になって、ビジネスにネスになってくれば、当然営業をしていかないといけない。営業をやる方を雇えば、営業に係るコストも掛かりますし、例えば、販促の広告宣伝費を使わなければいけないという部分も当然出てくるでしょうし、そもそも本社の建物を借りなければいけないので、賃貸料が掛かったりですとか、あるいは総務部門とか、経理部門とか、法務部門とか関節部分を持っておかないといけないと。ここにも、人件費を含めたコストというのがたくさん掛かってきます。物を売るために掛かるコストのことを販売費といって、例えば、管理部門に係るようなコストというのを一般管理費というのですけれども、これを合わせて販売費および一般管理費というふうにいいます。略して販管費。

 この売上総利益から、この販管費を引いたものが営業利益です。これが本業によるもうけですので、まず、ここで稼いでいかないとなかなか厳しいというところです。その営業利益から営業外収益とか営業外費用というのを足し引きしていくんですけれども、主には、金融機関とのやりとりだと思ってください。例えば、営業外収益といえば、受取利息。銀行にお金を預けて、利息をもらうとか、あるいはこれは金融機関には限らないんですけれども、ある会社に投資をしていて、配当金をもらうとか。こういったものが、営業外収益に入ってきます。営業外費用のメーンは、通常は借り入れをしてビジネスをやっている場合緒はほとんど支払利息です。金融機関にお金を借りていることによって利息を払っていく。これを足し引きしたものを経常利益といいます。これは、本業で稼いだ後に、お金の課報告しかりとかを含めて、幾らもうかったのかと。ここでは説明してませうんけれども、営業外には、本業以外で商売をやってコストを使っているとか。あるいはもうけが上がってるというのも含まれますね。

 なので、経常利益というのは、本業プラスアルファですね。だけど、毎年、毎年、経常的に、いつも発生してくれるものがあれば、それも含めたもうけだと言っています。

 日本の会社の場合、かつては、経常利益というのをすごく重視されていました。というのは、ほとんど会社が金融機関からお金を借りて設備投資を延ばしてきたわけなので、利息を負担して一体幾らお金が残っているのかというところは、かつては重視されてきたわけです。それにプラスして、特別利益、特別損失というのがありますけれども、これは、臨時異常な理由によるもうけとかコストだと思ってください。特別損失のほう、臨時委譲って一体何のか。つきましては、

 例えば、損害、火災、自然災害、例えば、火災による損害。火事を起こしてしまって、商品が燃えちゃったとか。それを立て直すのに、お金が掛かったと、そういったような臨時異常ですね。通常では考えられないようなものというのが、特別損失です。

 例えば、本社の建物、売って利益が出ましたとか、めったに会社にとって起こるようなものではない。けれども、利益になったり、損失になったりというものを特別利益とか、特別損失というふうに上げています。それを、経常利益から足し引きしたものが、税金等調整前の当期純利益。負担する前の利益だと思ってください。

 その下に、法人税、住民税および事業税、法人税等調整額というのがありますけれども、ここは難しいので、合算してこれだけ税金を負担しなければいけないんですねという金額だと思っていただいたほうがいいと思います。最終的に、幾ら税額を負担しなければいけないのかというのを差っ引いて、当期純利益。これが最終的なもうけということになります。

 これが、まず一番ベーシックなPLの構成ということになります。

 ちょっとだけ注意をしておいていただきたいのが、この形のPLというのは、もう、ほとんど日本だけなのです。大半の国というのは国際会計基準といって、IFRSというふうに略するのですけれども、それに移行してしまっています。となると、一番特徴的なのはこの特別利益と特別損失という項目がないのです。この項目がないのです。日本も、近い将来は、IFRSというところに移行していく予定ですので、そうなってくると、この特別損失特別利益というのはなくなってくるということだけは押さえておいてください。

 また、海外の企業と比較したときに、これがないので、それは、あまりびっくりされないようにしていただけるといいかなと思います。

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