本当に役立つ「月次決算データの見方と使い方」

13.経営者、営業、製造へのフィードバック

 通常、月次決算を実施している企業でも、取締役会で月次決算を発表、前年対比、予算対比を示し、理由を説明して、未達項目についての説明をしていればそれで終わりであろう。月次決算の目標が会社の業績をあげるため、という原点に戻れば、本稿で説明したようなデータをあげ、変化を報告し、これを各事業部門が自部門でどんな問題が起きているかを確認し、対応策を決め、それを取締役会や経営会議の場で報告し、各部門間でもう一度議論するくらいのことが必要であろう。

 このことを繰り返すことによって、他の部門のことは知らない、自部門のことだけで精いっぱいというような状況からも抜け出すことができる。長い目でみれば、社長の後継者を養成することにもつながる。社長はすべてのことを理解し、方向性を決める。私は経理のことはわかりません、営業のことはわかりません、製造のことは分かりませんでは済まないのである。一方で、次の社長は他の役員から決まることが多い。そうなれば、次期社長のトレーニングとして、各役員は月次決算の意味を理解し、業績をあげるために有効活用していかなければならない。そして、その期待にこたえられるスピード、情報を提供できる体制が経理担当にも求められるのである。

 本稿の中でも場合によっては月次でみておくだけでは不十分で、日次でデータをおっかけていかなければならない場合も説明をした。月次というのはあくまでも目安であり、場合によっては毎日数値をつくってみていかなければならない場合もある。そんなことやる意味があるのか、と思われる方もいらっしゃるが強い会社は実際にやっているのである。こういう重要性を知っているから京セラはアメーバ経営をやり、ソフトバンクは日次連結決算をやれと社長がハッパをかけているのである。


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