オリックスの宮内氏が、ガバナンスと不祥事は関係ない、多少の不祥事があっても日本の経済界全体がおかしくなっている場合ではないと発言しています。

ガバナンスと不祥事の関係のなさはまったく同感です。どんなに素晴らしいガバナンスを構築しても、現場で起こる、あるいは経営者主導で必死で隠そうとする不祥事を発見することはできないでしょう。これは３０から社外役員を続けてる私もまったく同感です。

次に不祥事が発覚するのは内部告発、という指摘ですがこれも同感です。これまでの不祥事、粉飾決算の多くは内部告発が発覚のきっかけとなっています。

１点異論があるのは、監査法人が伝票１枚１枚を見ているので、粉飾が発見できるという点です。これは事実なのですが、現時点ではこれは監査人の個々のレベルによります。そして今の監査の手法では、不正を完全に見抜くことはできないのです。これは事実で、この手法を変えない限り、いくら監査法人に不正を見抜け、と叫び続けても無意味です。

一番、粉飾を見抜ける可能性があるのは、経理部です。彼らがどれだけ数値に敏感になれるのか、手法はいくつかありますが、その一部については「ビジネス法務」に寄稿しました。以下にリンクを貼りましたので、ご興味ある方はぜひご覧ください。

http://ma-japan.info/injustice

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

ガバナンスと不祥事は関係ない https://t.co/snmZ9sJMRI #日経ビジネスオンライン

2015/12/18 06:44:57

 

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。