スカイマークが民事再生を申請した。このブログでは、スカイマークの苦境を書いてきたので、こんなことも想像できたともいえる。原因はエアバスに対するA380のキャンセルにある。A380を発注したものの、想定ほどの乗客増が見込めないため、キャンセルをした。その対価として、エアバスからキャンセル料を請求され、その負担ができず、エアバスから大手航空会社との資本提携を求められた。しかし、JAL、ANAとも資本提携ができなかった結果がこんな形になってしまった。

直近の決算を見ておきたい。大赤字ではあるが、自己資本比率がまだ５０％弱ある。
しかも、負債に銀行借入れがない。少なくとも財務上破綻するようなＢＳではない。

追記：
スカイマークのリリースによると、現時点での負債総額が700億円以上。昨年９月末の直近の数値から倍増している。おそらく大半はエアバスに対するものだろう。（以下、さらに追記）そうでなければ昨年９月末からの負債総額の増額の説明がつかない。
追記終了：

JAL、ANAに資本提携を求めたときに、彼らが嫌がったのはこれから出てくるエアバスへの賠償金のはずだ。いったんそれをこの破綻で綺麗にする。上場廃止になれば、その後の会計処理はわかりづらくなる。エアバスの問題が解決すれば、スカイマークは問題のある企業ではない。その後、再上場、あるいはJALやANAに売却すれば、かなり高い確率で高値で売り抜けられるはずだ。

エアバスはキャンセル料を法的に放棄させられる。民事再生の過程で、利益を出せるはずのエアバスはそれなりの配当を求められるのではないだろうか。その減額交渉を法的に実行するための民事再生申請なのではないかと感じた。

○スカイマーク㈱（9204）平成27年３月期第２四半期決算短信
http://www.skymark.co.jp/ja/company/investor/141030_ir_1.pdf
＊＊＊以下、引用＊＊＊

＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

スカイマーク、民事再生法の適用申請、代表取締役も交代 | 旅行業界 最新情報 トラベルビジョン http://t.co/ORm2gkkPKq

2015/01/29 06:21:33

 

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。