PayPayが店舗手数料を有料化するということです。消耗戦の限界といいますが、無料で続くわけもなく、いよいよ本格的なビジネスレベルにはいってきた、という状態です。当たり前の変化です。

手数料率は、月額1980円のプランでは1.6%、決済のみでは1.98%ということです。
クレジットカード決済などは3-5%ということであり、それよりははるかに安いです。

ちなみに中国ではアリペイ、ウィーチャットペイの決済手数料は高くても0.6%程度ということでまだまだ高い手数料です。

3−5%のクレジットカード手数料を負担して、利益を出すのは簡単ではありません。
大手のスーパーマーケットでも営業利益率は2%出ればよいほうですから、利益の半分をクレジットカード手数料にもっていかれる計算になります。実際には超大手の場合に、取扱量が膨大なためクレジットカード手数料はディスカウントされているはずですが、それでも簡単ではありません。だから、大手スーパーは自社カードを発行して、その収益をグループに取り組んでいるのです。

手数料については、PayPayが2%を切ってもまだキツイです。
PayPayにチャージをするのに結局、銀行口座や現金などを使ってチャージをさせないといけません。ここでPayPayがその手数料を負担しないといけません。クレジットカードが使えないのは、クレジットカード会社に店舗手数料を支払ったら、採算がとれないからでしょう。

今後、PayPayが手数料をさらに下げるには本誌でも何度か触れているように、デビットカードの普及です。そしてPayPayがもともとの銀行口座も持っていれば、手数料はかからず、さらにその口座を利用したビジネスも可能です。PayPay銀行がもしかすると、商標権を買い取ったヤフーの名称を使い、ヤフー銀行となり、口座を作りまくることができれば、決済手数料を下げても十分利益の出る体制になるはずです。

簡単ではありませんが、これを目指していると本誌はずっと思っているので（https://ma-japan.info/archives/34598）、今回の有料化には何の不思議も感じませんし、今後どうやってその野望を実現していくのか、追っていきたいと思います。

スマホ決済、消耗戦限界　PayPayが店舗手数料有料に: 日本経済新聞 https://t.co/h9fD3c8kAi

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) August 19, 2021

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