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パナソニックのブルーヨンダー7,000億円買収はキャッシュ・フロー的にはアウトだが、勝算があるのか考えてみました。

パナソニックがブルーヨンダーを7,000億円で買収するということです。ブルーヨンダーはAIをつかって需要予想、在庫管理などの提案をするソフトウエアの会社ということです。パナソニックは、バーコード読み取り機器などのシェアが高く、これとのシナジーを狙っているということです。

数字を記事から拾ってみます。

ブルーヨンダーの売上=1,085億円
同社のEBITDA比率=24%
サプライチェーンソフトのマーケットサイズ=1.6兆円で10%/年成長
買収金額=7,000億円(ただし、20%はすでに860億円で取得済み)

という感じです。
同社のEBITDAは、260億円です。買収総額を7,860億円とすれば、EBITDA倍率は30倍。IPO並の水準です。
成長産業であればありえない数値ではありません。実際には投資も税金払いもありますので、利益ベースが3倍位にはならないと投資案件としては失敗するでしょう。単純に売上を積み上げるのであれば、3,000億円レベル、EBITDAで750億円前後が見えてくれば、数値的には辻褄が合います。もちろん、対象会社だけではなくパナソニックのハードも売れるでしょうが、利益率が全然違うでしょうから、この対象会社で稼がないといけません。

本誌は買収を大きく2つに分けています。

1)キャッシュ・フロー型
2)研究開発型

1)は純投資として、現状のキャッシュ・フローを維持したうえで投資回収、利回りがとれることを目的とするものです。成熟産業に多いパターンです。力のある企業が不採算事業を再生させる、というのもここに含まれます。買収はただでさえ、リスクが高いものですから、その中では堅実、再現可能性が高い考え方です。

2)はそもそも新規事業、技術開発はすぐに売上につながらないこともある研究開発を買収によって取得する方法です。自社で同じだけの時間やコストをかけても研究開発そのものがうまくいくかははっきりわかりません。最終的に売上、利益に貢献できるものはごく一部であることも多いです。そのそもそも確率の低い研究開発をすでにできあがったものを買収することにより達成するものです。

今回のパナソニックのパターンは2)研究開発型に当てはまると見ています。上述したような結果がでれば御の字、うまくいかなかった場合には研究開発コストとして認識、という観点で整理がされているのであれば、挑戦するに十分値する買収なのではないかと思います。

(解説動画を追加しました)

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。
                                                                                                                                                                                                  
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