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武田のシャイアー買収は財務リスクはもちろん高いです

武田によるシャイアー買収が正式に両社の株主総会で承認されました。

この報道があった際に、記事にはしましたが(http://ma-japan.info/archives/10592)、この買収の確度が高いのか、どうか判断ができません。

今回の株主総会にあたり招集通知、シャイアー買収に対する武田の考え方も開示されていますが(https://www.takeda.com/jp/investors/reports/shareholders-meetings/)、定量情報が足りません。

要するに買収した後、どのような計画を持ち、それをどうやっていこうとするのか、がわからないのです。したがってこの買収金額が妥当かどうかが判断できません。もちろん絵に描いた餅のような事業計画が出てくるのであれば、株主、投資家はそれをベースに判断すればよいわけです。今の制度で不足していますが、私は買収後の事業計画については概要で構いませんので、開示項目とすべきだと考えています。

そして、直近の決算数値(https://www.takeda.com/siteassets/jp/home/investors/report/quarterly-announcements/fy2018/qr2018_q2_f_jp.pdf)からすると、武田は総資産約4兆円、うち2兆円はのれんと無形固定資産です。実態があるものではありません。現在の借入は1兆円、これがシャイアーのために3兆円借り、さらにシャイアーに2兆円の借入があるということです。売上は約18兆円で、税引後利益が2,000億円程度です。さらに武田で増資をかけることになります。

財務的には厳しくないはずはありません。実態のある資産2兆円に耐し、6兆円の借金を抱えることになります。武田家が財務リスクが大きすぎるとして反対することもわかります。

そのリスクとは
1)下手をすると武田が破綻する
2)返済原資を確保するために、リストラも急になり、既存事業の売却、切り離しも同時変更で進む
が大きいでしょう。

だからといって、私はこの挑戦に反対しているわけではありません。ただし、これだけのリスクをとるわけですから、どんな将来像を描いているのか、より定量的な要素も含めて共有したほうがよいのではないか、という意見です。両社の株主総会では決議されているわけで法的にも何の問題もありません。

定量的な情報、そして万一うまく行かなかった場合の対応策については本当は知りたいところです。

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