ソニーがファイナンシャルグループをメルコ（バッファロー）がシマダヤを上場へ向けスピンオフするということです。

ソニーのファイナンシャルグループはなんとなくイメージつきますが、メルコ（バッファロー）がシマダヤを、というのはわかりづらいかもしれません。メルコはグループでITのバッファロー業と食品のシマダヤを経営しています。両者の事業上の関連性はおそらくほぼないので、独立させたいという気持ちはよくわかります。

このタイミングで立て続けにこうした話がきたのは、「バーチャルスピンオフ」の適用によるものだと思われます。詳しくは以下をご覧ください。

https://www.marr.jp/menu/ma_practices/ma_propractice/entry/41378?fbclid=IwAR0XkeM0O4Q2Id34MJ23DBTZLg5ufoICpKRFyUXiCVekXb8BGi4DZKo4Qew

ざっくりいうと、この制度はグループ会社を独立させる場合に、元親会社に課税の繰延を認めるものです。
これにより子会社上場に向けて、株主構成を見直すなどの施策立案時に課税がされるが、実際には上場できなかった場合などのロスを防げるわけで、上場企業にとっては選択肢が増えることは間違いありません。

もともとの税制は完全に資本関係を解消することが前提であったようですが、この制度は元親会社が資本を２割未満にすれば、この税制が適用されることになりました。

これを利用し、ソニーとメルコの件にいたったのでしょう。

子会社上場については、本当は？です。資金調達が必要なのであれば、本来は親会社がやればよいし、スピンアウトするのであれば資本関係を解消すればよいわけです。実際にはソニーファイナンシャルグループのように、ソニーブランドやリソースの共有があるので、一定程度の議決権を保有するということで、この制度の利用を決断したのでしょう。

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