ソフトバンク傘下のスプリントがTモバイルと経営統合すると報道されています。これまでも検討はするものの、破談になっていましたが、ここへ来て合意がされたと報道されています。

まだ、連邦通信委員会（FCC）の承認が得られないと統合できるわけではないので、経営統合が確定したわけではない。

ベライゾン、AT&Tの２強に今後の5Gへの巨額投資で伍していくには、規模が必要なことは間違いないわけで、ソフトバンクはスプリントを買収した時点で、Tモバイルと買収する案はあったと思います。しかし、Tモバイルが業績と株価を上げていく中で、合併するとソフトバンクの子会社としてコントロールできなくなる点も論点にはなっていたでしょう。

今回はもうそんなことを言ってられる状況ではなくなってきたことと、さらにソフトバンクは一部、投資会社として、必ずしも主導権をとらずとも、出資をして稼いでいくというスタンスをさらに強めていくきっかけになるのではないかと思うのです。たとえばアリババもそうでしょう。

さらに、ソフトバンクは巨額のファンドがあり、この資金を投資するには巨額の投資が必要です。ヤフーやアリババのようなスタートアップ投資も当然継続するでしょうが、兆円単位の投資となると、スタートアップ投資だけでは足りません。スプリントのような設備産業への投資も必要になってくるでしょう。ソフトバンクはグループとして、こうした設備産業への投資もやらざるを得ないのではないかと思うのです。その観点から見ると、今回の統合は、スプリントはいったん投資案件へ移行し、また今後はこうした投資も増えていくきっかけになるのではないと感じたわけです。

米TモバイルUSとスプリントが経営統合へ、ソフトバンク側が譲歩 https://t.co/qmmfHaABvN

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2018年4月30日

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