LBOは誰が得をするのか
東芝の件は、ベインキャピタルがウエスタン・デジタルとの問題解決を支援し、3年後を目処に上場し、資金を回収するとコメントしていると報道されています。
一般的に、このようなスキームの場合には、LBOのスキームが使われます。株式を買い取るのに、借入をして、買収をします。これは自分でもリスクをとった投資であるため、通常の経済活動です。
しかし、日本政策投資銀行のLBO、MBOのスキームのページ(http://www.dbj.jp/service/invest/lbo_mbo/index.html)がわかりやすのですが、こうして借入をした出資者の多くは、最終的にこの借入を対象会社につけかえてしまいます。今回、同様のスキームをとるとすれば、ベインの借入は、東芝メモリにつけかえて、上場を果たすことになります。東芝メモリが上場できる可能性は相当高いですから、彼らにとってもみるとリスクがそれほど高い案件ではないはずです。したがって、日系企業が過半数の議決権をしばらく保有するようなスキームにはなっていますが、彼らさっさとexitを果たしてしまうでしょう。その後には、今回の買収にかかった借金が残った上場会社が残ることになります。
今回の場合、上記のスキームになるとは限りませんが、10年前の日経ビジネスでもとりあげられている(http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20080828/169099/)内容です。
事実として、知っておいても損はないことだと思います。
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— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年10月5日
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