M&Aのご相談を日々お受けしていると、厳しい業界というのが見えてきます。

業績が苦しいから、売却できないか、というご相談が増える業界があるのです。その１つは介護ビジネスで、特に訪問介護、さらにフランチャイズ（FC）に加入している場合です。訪問介護は、設備投資は確かにそれほど多くはありません。しかし、介護ビジネスは売上単価も決まっていますし、スタッフの定着も悪いことが多い上に、集客をするのに、ケアマネジャーとのコネクションなども必要になってきます。

傍から見ると、何となくやりやすいビジネスですが、非常に難しいビジネスです。FCに加入してビジネスを始めるということは、その業界での経験もノウハウもないことが多く、結果的にビジネスがうまくいかないことが多いです。しかし、FC本部には加盟金を支払ってしまい、オーナーはどうすることもできません。

そこで売却のご相談をうけるのですが、FCである以上、大幅な業態変更も難しいですし、もし立地がよければ、居抜きで譲渡は可能かもしれませんが、訪問介護の本部に立地がそれほど重視されるわけでもありませんし、居抜き譲渡ができたとしても、対価はゼロか、微々たるもので、なかなか厳しいのが現状です。

2016年（1-12月）「老人福祉・介護事業」の倒産状況 ： 東京商工リサーチ https://t.co/v8PVS4dM2c

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年1月11日

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