クックパッドが揉めています。詳細は、以下のリンク先をご覧いただければと思いますが、創業者で筆頭株主の佐野氏が現社長の穐田社長を解任するなどしているうえに、従業員は佐野氏は嫌で穐田氏に復帰を求める署名をしているということです。

内部で何が起きているのかは、わかりづらいですが、これだけ著名で、上場企業がいったい何をしているのか、と考える方が多いでしょう。

こんなことが起きてしまうのは、所有と経営が一致しているためです。２０１５年１２月末のクックパッドの有価証券報告書で株主構成を確認しておきましょう。

記事にもありますが、佐野氏は４４％の株を保有しています。株式会社の最終意思決定は株主総会でされます。そこでの議決権を４４％持っていれば、ほとんど佐野氏の思いどおりに物事は決まります。これは非上場のオーナー会社であればよくあることです。彼らは自分たちのリスクで資金を出し、経営をしていますので、権限も全責任もオーナー経営者にあることは当然です。

一方で、これが上場会社となると話は別なはずです。多くの株主に株を持っていただき、創業者の会社借入にかかる連帯保証もなくなります。したがって、個人１人ですべてを決められる議決権を上場後も持ち続けることが問題なのです。

ただし、現在、これは違法でもルール違反でもありません。したがって、佐野氏が自分の考えに基いて行動することに問題はありません。しかし、上場企業が個人の考えで動くべきではなく、ガバナンスを効かせるべきだとするならば、上場後に４４％という株式を個人に持たせ続けることが問題であり、これは市場の問題なのです。

このような問題をおこさせないためには、佐野氏に自重を求めるのではなく、上場企業に個人でほぼ意思決定できるだけの議決権を持たせない規制を作ることが必要でしょう。

＊＊＊以下、引用＊＊＊

＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

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2016/04/19 06:07:19

 

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