イオンの純利益が86％減となっていると報道されています。イオンの直近の決算短信を確認しておきましょう。

経常利益まで増益、また増収です。当期純利益だけが大幅減になっています。これはリンク先の記事通りです。

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次にP/Lを確認します。よく見ると税前の利益までは増益です。報道のとおり、税金負担額（以下、法人税等合計欄の数値）が650億円程度から1,000億円以上へと増加しています。この内訳は、テクニカルではありますが、税効果会計の注記をみるとわかります。今回の決算短信では掲載されていませんので、５月末の総会の後に提出される有価証券報告書を確認する必要があります。

また、少数株主利益が増加しています。これは親会社以外の株主を持つ子会社の利益を配分するものです。100％所有でない子会社で利益を稼ぐだけ、この金額が増加し、最終利益が減少します。

今回のイオンは本業は好調で、業績は改善しています。しかし、税金負担およびグループ内で利益を上げている企業のうち、イオン以外の株主が比較的多い企業の利益が増したことにより、最終利益が大幅減益になった、と見るのが正しいでしょう。

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大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

イオン純利益86％減　総合スーパー不振、減損損失も響く　　：日本経済新聞 https://t.co/pdEqAoqw16

2016/04/14 07:05:39

 

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