ALSOKがまた埼玉の介護会社を買収すると報道されています。同社は以下のスライドであるように介護企業の買収を進めており、介護ビジネスにかなりの関心を持っているものと思われます。

介護ビジネスは、入所者に対する虐待の問題もありますし、介護保険制度によって、収入の単価が決められているところがあるうえに、将来的に保険収入が減少するリスクも高く、小規模業者の多くはかなり苦しんでいるようです。大手はそこをビジネスチャンスととらえているようで、ほとんど利益の出ていない介護ビジネスもALSOKは買収を進めています。

ALSOKに加え、損保ジャパンもワタミの介護を買収していますが、これは大赤字の売上３５０億円の企業を２１０億円＋５０億円のワタミへの借入れとセットで買収しています。

続いて損保ジャパンは上場企業のメッセージを買収しています。買収金額で計算するとPERは１６倍となっており、メッセージの利益が現在の水準を継続して投資金額を回収するのに、１６年かかる計算になります。ワタミは赤字で２６０億円です。これをどうやって改善しようとしているのか、分かりません。

投資家視点からは、この買収金額をどんな投資、回収計画をベースに決められたのかを開示すべきと考えます。それがあれば、投資額の妥当性を投資家が判断でき、急にのれんの減損があって業績急降下、ということにも投資家があらかじめ準備できるはずです。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

ＡＬＳＯＫ、埼玉の介護会社買収　　：日本経済新聞 https://t.co/dY7mZE4Rst

2016/04/05 19:10:08

 

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