マイナス金利が今日からスタートすると報道されていますが、まずは金融機関が今日から日本銀行に預ける預金の一部の１０－３０兆円に限定されるようです。ちなみにこれまでの残高は２２０兆円で、こちらはマイナス金利の対象外です。したがって、金融機関が受ける影響は限定的になるはずです。

普通に考えれば金融機関は収入が減ります。普通の経営者であれば、それを補うために他の収入を増やすけ、経費を減らすことになります。他の収入を増やすには融資＝貸付を増やせばよいのですが、それができるのであれば２２０兆円も日銀に預ける必要はないので、簡単ではありません。

まず経費削減ということで、一斉に普通預金の金利を下げました。これにより銀行の経費が減ります。

次に収入を増やすとすれば、貸付している融資の金利をあげることになります。これには住宅ローンも当然含まれます。必ず、こうなるとは言い切れませんが、マイナス金利の影響をカバーしようとすれば、こういった対策をするのが通常です。

一方でマイナス金利によって住宅ローン金利が下がる、という報道がされていますが、これはマイナス金利による影響ではなく、マーケティング目的かその他の目的のために住宅ローン金利を下げるタイミングがたまたま一致した銀行があっただけ、とみるのが自然でしょう。いずれにしても、マイナス金利は当面、ほんの一部にしか適用されないため、一般市民への大きな影響は少ないでしょうが、方向性としては、借りる金利は上がり、預けている金利は下がる可能性が高い、ということを理解しておいたほうがよいでしょう。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

＜マイナス金利＞１６日スタート…さて何が、家計への副作用（毎日新聞） – Yahoo!ニュース https://t.co/bCP61lJIEA #Yahooニュース

2016/02/16 06:23:10

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

静岡銀、普通預金金利を16日から引き下げ　0.001％に　　：日本経済新聞 https://t.co/8vH9cgYehi

2016/02/16 06:21:14

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

三井住友銀、普通預金金利を年0.001％に下げ　メガバンクで初　　：日本経済新聞 https://t.co/9lWYCfBo2t

2016/02/16 06:20:52

 

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