日本への投資はお待ちしています。ただし、シャープはご遠慮ください。

奇妙なメッセージがウォールストリートジャーナルに紹介されていました。シャープについては、このブログでもすでに書きましたが、鴻海が現在の時価総額を大幅に上回る金額でシャープの買収に手をあげています。

技術移転に配慮するのはとてもよくわかりますが、すでに多くの技術は移転してしまっています。そして、それだけ素晴らしい技術であれば、なぜシャープはこれだけの赤字に苦しんでいるのでしょうか。すでにそれだけの技術がないか、あるいは生かし切れない状況になっているからでしょう。

そういった企業が守るべき技術なのか、負けてしまったのであれば、それは仕方のないことなのではないでしょうか。いつまでも敗戦を引きずるよりは、負けを認め、次に鴻海に海外勢に負けない技術やサービスをつくるべきではないでしょうか。

実は、負けを認めないということは私達でもよく遭遇します。赤字がかさみ、金融機関からの借入れは止まり、オーナーの持ち出しも底をついた状態で、事業を売却して何とか復活したい、というご相談をよくお受けするのです。この場合、まず借金を全額返済することができる金額で譲渡はできません。赤字続きの企業をそれまで積み上げた借金を引き継いでくれるお人好しはいないのです。しかし、適正価額であれば、買ってくださる方は多いのです。

しかし、借金が満額返済できないのであれば意味がないと負けを認めないオーナー経営者は多いのです。あと少し、と考え、親戚縁者から借金をし、これを事業にあててしまうことも多いです。そして、力尽きて破綻をむかえてしまいます。結果から見ると親戚縁者からの借金も返済できず、迷惑をかけることになります。また、本当に追い込まれる前であれば、事業を誰かに引き継げば、取引先や従業員を守ることもできます。

問題は破綻したあとに何が待っているのか、という点ですが、これについては、「いのちを守る経営術」というプレジデントオンラインの記事にまとめてあります。ぜひ、知らないことを怖がるのではなくて、ご自分で情報を取りに行って、解決していただきたいと思います。そして、皆様からの真剣なご相談はいつでもお待ちしております。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

日本から海外企業へのメッセージ「立ち入り禁止」 https://t.co/9ZkYNH4W0r @WSJさんから

2016/01/26 06:26:58

 

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