東芝が監査法人の交代を検討しているという。現在、監査法人の責任については公表されていないので、それについて言及はできない。

しかし、そもそも会計監査で不正を発見できないことは、監査基準でも明確で、特に経営者主導の不正であればなおさらだ。監査法人に責任がないとはいえないが、少なくとも今回の問題は、東芝にある。そして不正を見抜けなければ、監査法人を交代させる、というのであれば、馬鹿らしくて誰も監査をしようと思わないだろう。

もちろん調査の結果、問題があればそれに対する責任を新日本監査法人はとる必要がある。しかし、それと自分から粉飾をした企業が、監査法人の責任を問うために交代を検討する、とわざわざ発表することは本末転倒だ。

ただでさえ、公認会計士試験にトライしようとする人数が減っているなか、こんな扱いが何の議論もなく進んでいっては、さらに業界の魅力が落ちていくだけだ。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

東芝、監査法人の交代検討　年内にも新日本に行政処分　　：日本経済新聞 https://t.co/HZhGLOUU1U

2015/12/08 05:28:59

 

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