フォルクスワーゲン（VW）が前代未聞の不正に揺れている。

簡単にいうと、ガソリン車よりも燃費の良いディーゼル車をEUもバックアップし、VWが普及を進めてきたが、ディーゼル車の問題である排ガスの問題を、厳しい規制をクリアするために、テストのときだけは排ガスをおさえることのできるソフトウェアをボッシュが開発し、VWはそれを販売する車に装着して販売をしていたということだ。

ボッシュについては、これはテスト用であり、販売車に搭載すれば違法になると文書で通告をしていたということだ。また、４年前にVW内でこの問題が指摘されていたが放置、またEUも２年前にVWか明確ではないが、排ガスに関する不正ソフトについての問題が把握されていたが、具体的な調査、処分がなかったようだ。

揃いも揃って、そんな組織がただこんな問題を知っていて放置するとは思えない。この問題は、いつかはバレると誰もが思っていた問題だろう。実態よりも何かをよく見せようとして、小手先でごまかしてしまうという点から粉飾決算のようなものだ。

バレれば、今起こっているように大変な問題となる。それを上回るだけの得をする人や組織があるはずだ。ボッシュはまずこれをやる意味が無い。EUもこれを見逃しても意味は無い。得するとすればVWしかない。しかし、トップ・マネジメントはバレないうちはよいが、バレたら何もかもがパーになる。しかし、だからやらないと考えるのは早計だろう。東芝だって同じだったはずだ。粉飾を指示したとされるトップ・マネジメントはバレたら大変なことになることはわかっていたはずだ。しかし、手を染めてしまう。長期的な問題ではなく、短期的な利益を優先させてしまうことは誰にでもあるはずだ。それをさせないのが、仕組みであり、あるいは信念なのだろう。何のためにビジネスをしているのか。それは顧客の役に立つためのはずだ。利益をあげるのは結果だ。極めて当たり前のことではあるが、実践は難しい。創業者は、会社＝自分なので、あまり意識せずに当事者意識を持てる。しかし、所有と経営が分離する企業ではその当事者意識が欠けることが多いのだろう。今こそ必要なのはビジネス・エシックス、倫理観だろう。

自分が正しいと信じることをやっていこう。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

ＶＷ不正：４年前に把握か…社内から指摘　独紙報道 – 毎日新聞 http://t.co/YJVM135TVy

2015/09/28 18:08:39

 

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