東芝の決算発表がさらに遅れるという。テレビのインタビューでは社長が監査法人と協議した結果、間に合わないと発言されていた。一方で監査法人は２５０人使って監査をしているという。

監査法人は東芝のまとめた資料をチェックし、それを確かめるためインタビューをし、追加の資料を要請する。東芝の対応が遅れれば、当然監査法人の作業は遅れる。ほぼ徹夜続きでクオリティーもだいぶ落ちてきているのではないだろうか。

また、会計監査では不正を見抜くことはできないが、一定程度の不正チェックの努力をすることになっている。仕訳を一からチェックするなどの作業も含まれる。もちろん東芝のような規模では、プログラムを使って実施するわけだが、できる範囲でベテランの会計士が、マニュアルで過去の仕訳をチェックするなどの作業をしている可能性もある。

不正が発覚すればするほど、監査の手続は増える。早く発表をしたいなら、東芝がすべての事実を明るみに出し、まとめるのが必要だが、内部告発が頻発し、毎日不正のネタが増えている状態なのだろう。この状態が続けば決算発表がいつまでにできるのは、当事者たちも見えていない状況なのではないだろうか。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

東芝、土壇場で混乱増幅　内部通報が相次ぐ　　：日本経済新聞 http://t.co/aYvXKv3y12

2015/09/01 05:54:25

 

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