サイバーエージェント・ベンチャーズがシード投資をスタートし、１件あたり1,000万円程度、10％程度の出資がターゲットというので、まさにシード投資だ。

少し気になるのは、事業を始めるときに1,000万円をこういった機関投資家に出してもらわないと、資金調達ができないビジネスがそれほどあるのか、という点だ。

少なくとも回りが面白い、と思うビジネスであれば親戚、友人から資金をかき集めてビジネスをスタートできないのか、という点だ。また、10％とはいえ、外部の株主を持つと彼らに対する説明責任もあるし、手がかかる。そして、さらに資金調達をする場合に、創業者の持株比率が落ちる。早すぎる段階で投資を受けるデメリットもあることは知っておいて欲しい。

1,000万円ということは創業メンバーの２人の人件費＋付帯コストでなくなってしまう。しばらく開発が必要ということであれば、気づかないうちに使ってしまう金額でもある。

もちろんそれだけ著名企業に認められたということは将来の資金調達もしやすくなる。しかし、そのたびに創業メンバーの持株比率が減り、自由度が減り、そして、株主への報告、事務作業が増えるというデメリットがあるという点もスタートアップ起業家に知っておいていただきたい点だ。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

サイバーエージェント・ベンチャーズがシード投資をスタート――第1号は士業のクラウドサービス http://t.co/xL57OvJIyw @jptechcrunchさんから

2014/12/02 05:46:24

 

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。