オリックスが弥生を借入含め800億円で買収すると報道されている。対象会社の売上は、同社のリリースによると、160億円程度。利益は公表されていないが、利益は公表されていないが、仮に10％の利益率だとすると、16億円、利益ベースで回収に20年以上かかる計算だ。安い買い物ではない。

弥生は外資ではじまり、MBO、ライブドアに買収され、その後のライブドア問題で、当時の弥生の平松社長がライブドアの社長になったこともあった。その後、ファンドに買収され、今回、オリックスの傘下にはいることになった。

オリックスは弥生を使って中小企業へのサービス提供をしたいと発言している。リースをはじめとした金融会社であるオリックスが中小企業へ提案できることは多いだろう。しかし、弥生を使っているという理由でオリックスびいきになる顧客も少ないだろうし、弥生を使うとオリックスからしつこい営業がされる、ということであれば下手をするとユーザーが減少しかねない。

特にデータ量がすくない中小企業では、思ったよりも早くクラウド会計に移行する。その先陣を切っているのは、フリーとマネーフォワードだ。私ならオリックスの資金力を投入し、大至急弥生のクラウド化を図る。クラウドになれば、彼らが何をお金をつかっているのか、オリックスがすべてを把握できる。自社の商品だけでなく、外部からの広告収入を得ることも可能だろう。まだまだ黎明期の日本のクラウド会計に弥生の信頼度、オリックスの資金力、商品力が揃えば、かなりの脅威になるはずだ。

大原 達朗 Tatsuaki Ohara@ohhara_cpa

オリックスCFO、弥生買収「小規模事業者の金融・業務改革をサポート」　　：日本経済新聞 http://t.co/mscP1dceBO

2014/11/13 20:08:03

 

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