モルガン・スタンレーがコロナワクチンを未接種の場合には、ニューヨーク市とウェストチェスター郡のモルガン・スタンレーの建物に入館できない方針をとるそうです。

アメリカでは、雇用機会均等委員会（EEOC）が、従業員がワクチン接種を拒んだ場合、宗教上または医学的な理由に適用除外を設けることを条件に、企業は職場への立ち入りを禁止できると決めているということです。

これを例えば野村證券とか三井住友銀行なんかがやったら炎上しそうです。

コロナワクチンは義務ではなく、その安全性についてもたしかに十分に立証されているわけではありません。
結果として、ワクチンを拒む人もいるでしょう。

しかし、モルガン・スタンレーは一企業ですから、このポリシーは国も認めている以上、尊重されるべきです。
その方針にあわないなら、モルガン・スタンレーとの契約を解約して、よそで受け入れてもらえばよいわけです。

顧客としての権利を主張するならば、モルガン・スタンレーが要求する義務を果たす必要があります。義務を負いたくなければ契約をやめればよろしい。

国民としての権利を主張するならば、教育、勤労、納税の義務を負う必要があります。個別事情により義務が履行できない方をフォローする必要は当然ありますが、そうでない場合には権利行使はできません。

人に迷惑をかけない、という教育方針が日本の競争力を阻害しているという意見はよく聞きますが、その中に義務を果たさないで、権利だけ主張してもダメよ、という意味も含まれているはずで、そうした意味ではあまりにも当然の前提であるとも思います。

あまりにも基本的ではありますが、権利と義務、それぞれの場面で明確にしておきたいところです。

[FT]米モルガン・スタンレー、未接種なら入館禁止: 日本経済新聞 https://t.co/l8WA5AdSGF

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) June 26, 2021

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。