シャープの格付けが大幅に下落している。

○シャープを6段階引き下げ＝資金繰り懸念、異例の幅―格付け大手
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121102-00000123-jij-bus_all

＊＊＊以下、引用＊＊＊

＊＊＊引用、ここまで＊＊＊

これは今回の決算が相当酷かったにちがいない。直近の決算を以下で確認しておく。

○シャープ2012年9月期決算短信
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/library/financial/pdf/2013/3/1303_2q_tanshin.pdf

半期の売上が1.1兆円で半期の純損失が3,800億円。たしかに半端でない。

BSもしっかり確認しておきたい。総資産が2.6兆円で純資産がすでに2,200億円しかない。今期の最終損失見込みが4,500億円。すでに3,800億円半期で損失を出しているので、700億円下期に損失を見込んでいることになる。予定どおりいけば、来年3月には純資産が1,500億円となる。見込みが少し狂えば、当然債務超過もありうる。すでに長期融資を金融機関がオファーできない状況にあるとみていいだろう。

短期返済予定の有利子負債が約9千億円、流動資産が1.2兆円に対して、流動負債が1.6兆円。金融機関の融資なしには１年以内に資金ショートが確実な状況だ。

PLも営業損失を半期で1,600億円以上出している状態。ホンハイが資金を出し、将来のビジネスのネタが見えてくれば金融機関も融資ができる可能性はあり、そこの一縷の望みを託しているかもしれない。しかし、ホンハイはそこまで甘くないだろう。行く所までいって、結果、最安値で必要なブランドなりビジネスなりだけを狙ってくるだろう。

上記決算短信のP.4に「継続企業の前提にかかる注記」がある。引用のためにコピーしようと思ったが、プロテクトがかかっているようでできない。少しでもこの情報が拡散することを防ぐためにコピー禁止にしている可能性がある。

この中では金融機関の融資などが決まっているかのような記載があるが実際は違う。すでに１年間以上の資金に問題がない場合には、このような注記をする必要がないからだ。逆に言えば、これから先１年間、資金が続く、と契約上から言い切れない状況にシャープがあるということを示している。 シャープは格付機関のいうとおり、危険水域に完全に入ってしまっている。

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