ソフトバンクグループの４−６月決算で１兆２，５５７億円の純利益がでているということです。さっそく決算短信をみておきましょう。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
https://group.softbank/system/files/pdf/ir/financials/financial_reports/financial-report_q1fy2020_01_ja.pdf

税引前利益は前年同期と比較すると１．７兆円から８，０００億円へ減少しています。投資事業の影響が大きいです。しかし、全四半期と比べればかなりの回復です。最終利益は１．３兆円になっていますが、これはＴモバイル（旧スプリント）株の売却利益がほとんどです。ソフトバンクグループはIFRS適用会社のため、特別損益区分はありませんが、すでに売却を決定しているため、「非継続企業」として、関係する損益は別に集計されるため、このような処理になっています。

バランスシートは前期末にて、Ｔモバイル株の売却が決まっていたため、同社に関する資産・負債をバランスシートに両建てで計上されていたものが今期決済されたように見えます。剰余金もキャッシュも増加しています。良化傾向といってよいでしょう。

キャッシュ・フロー計算書を確認しておくと、営業キャッシュ・フローがプラスに転じています。投資も大幅プラスです。Ｔモバイル株の売却資金などの影響が大きいようにみえます。しかし、財務キャッシュ・フローもプラスです。手元キャッシュを６兆円程度に増やしています。これから借り入れの返済にあてるのか、あるいはまた別の投資に向かうのか、という状態だと思います。

Ｔモバイル売却によって、損益が大幅に改善しており、手元のキャッシュも自己株式買いをしながらも大幅に増やしています。またＴモバイル売却以外での損益も改善している状態です。ソフトバンク（携帯電話事業）が手堅く稼ぎ続けているのは本当に大きいと感じます。

ソフトバンクG、4～6月純利益1兆2557億円「株主価値増」：日本経済新聞 https://t.co/n4RLXW1q3C

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) August 11, 2020

—–
「サラリーマンが小さな会社の買収に挑んだ8カ月間:個人M&A成功のポイント」好評発売中です！

本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。