ソフトバンクグループがABBからロボティクス事業を買収しました。
数値面を確認しておきます。

買収金額は54億ドル弱、約8,200億円です。
ソフトバンクグループのIR資料によると、対象事業の業績は以下のとおりです。

単位：百万米ドル
2024年12月期
売上高　　　2,279百万ドル
EBITDA　　　313百万ドル
純資産　　　770百万ドル

日本円換算（1ドル＝約155円）では、
売上高　　約3,530億円
EBITDA　 約485億円
純資産　 約1,190億円　となります。

EBITDA倍率で17〜18倍ですので、決して安い水準ではありませんが、極端に高いというわけでもありません。
今後、ソフトバンクグループとしてこの事業の業績をどのように伸ばしていくのか、またAIビジネスとの連携を進め、この企業を上場させるだけでなく、金融的なスキームを組み合わせた展開を行う可能性もあります。

SoftBank Group has acquired the robotics business from ABB.
Let’s review the financial details of the transaction.

The acquisition price is just under USD 5.4 billion, equivalent to approximately JPY 820 billion.
According to SoftBank Group’s investor relations materials, the financial figures for the target business are as follows:

(Unit: million USD)
Fiscal year ending December 2024
Revenue: 2,279 million USD
EBITDA: 313 million USD
Net assets: 770 million USD

Converted into yen (at an exchange rate of roughly 155 yen to the dollar):
Revenue: approx. JPY 353 billion
EBITDA: approx. JPY 48.5 billion
Net assets: approx. JPY 119 billion

The acquisition price represents an EBITDA multiple of around 17–18 times.
While this valuation is not particularly low, it is not excessively high either.
Going forward, it will be interesting to see how SoftBank Group plans to enhance the performance of this business—whether by integrating it with its AI initiatives, pursuing an eventual IPO, or adopting a strategy that combines industrial growth with financial structuring.

大原達朗が行うBBT大学での講座
93%が満足と回答したファイナンスドリブンキャンプ
本講座では、短期間でCFO（最高財務責任者）への第１歩を踏み出すことを目指します。大量の決算書に触れ、大量にアウトプットし、大量のフィードバックを通してファイナンスという武器を手に入れられます。ブログでは話せない「ライブ講義」も充実しています。まずは無料説明会を受講してみて下さい。

本誌について
本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。