SBI新生銀行の公的資金返済問題
SBI新生銀行となった新生銀行の公的資金返済は、あと3,300億円残っています。
これを返済するには株価を3倍にしなければならず、それができずに非上場化しました。
上場廃止前の時価総額は5,700億円で、今回、公的資金を返済して再上場した後の目標時価総額は1.5兆円です。これが実現できれば、公的資金は返済できる計算になります。
3,300億円の公的資金は、SBI新生銀行の自己資金500億円に加えて、SBIホールディングスからの出資500億円、さらにSBIグループでの資産売却等で2,300億円を準備するということです。出資先の上場による利益も期待できますが、SBIグループで売却可能な資産といえば、その他有価証券が2,000億円弱あります。ただし、これをすべて売却するわけにはいかないでしょう。一方で、手元のキャッシュは3,000億円以上あるため、借入による資金調達も想定されます。SBIがこの資金を準備できないわけではありません。
問題は、上場後に1.5兆円の企業価値がつくかどうかです。この価値が見込めるならば、今すぐに公的資金を返済する必要はありません。しかし、政府が返済を前提に上場を求めているのか、あるいはSBI新生銀行が上場することでより高い企業価値がつくと見込んでいるのか、その点が鍵となるでしょう。
https://www.sbigroup.co.jp/investors/library/earning/pdf/h28_1q_hrc.pdf
SBI Shinsei Bank still has 330 billion yen in public funds to repay.
To achieve this, it would need to triple its stock price, which led to its delisting as it was unable to do so.
Before delisting, its market capitalization stood at 570 billion yen, and after repaying the public funds and relisting, its target valuation is set at 1.5 trillion yen. If this is achieved, the public funds can be fully repaid.
The 330 billion yen repayment plan consists of 50 billion yen from SBI Shinsei Bank’s own funds, another 50 billion yen from SBI Holdings, and 230 billion yen from asset sales within the SBI Group. The proceeds from IPOs of its portfolio companies might also contribute, but the most liquid assets in the SBI Group are securities worth approximately 200 billion yen, which cannot be entirely liquidated. However, SBI has over 300 billion yen in cash reserves, so it is likely that part of the repayment will be funded through debt financing. Securing this capital is not an issue for SBI.
The key question is whether the 1.5 trillion yen valuation can be achieved post-listing. If such a valuation is attainable, there should be no immediate need to repay the public funds. The uncertainty lies in whether the government is pushing for repayment before relisting or if SBI Shinsei Bank expects a significantly higher valuation post-IPO.
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