イオンがパートの方の時給を７％あげるということです。
世界的に見れば、まだ平穏といわれている物価上昇を考えるとこれは当然でしょう。
水道光熱費のあがり方も半端ではありません。

イオンは優良企業であることは間違いないのですが、本丸のイオンスーパー部門は収益性がよくありません。２％営業利益が出ればよいほうで、赤字になってしまうこともあるなかで２兆円以上の売上のあるものすごく難しい事業なのです。

その中で採算をあわせていかなければならないうえでの人件費アップですから、働くかたにとっては当然の権利であることは重々承知している一方、運営はより難しくなります。

様々な工夫はするはずですが、仕入値を交渉するのも限界があり、やはり小売価格をあげていかざると得ません。
スーパーは安売り、コンビニは定価販売、という常識はダイエーが広めたものではないかと本誌は感じているわけですが、そのダイエーはすでにイオンの傘下にはいっています。

コンビニはセブンをはじめとしてきっちり利益をあげています。安売りの限界が見えてきています。消費者としてはとても困るのですが、覚悟はしておかないといけません。そのためには賃上げ、賃上げのためには値上げが必要となります。経済が成長していかないなかでこれをやりきるには、コスト削減を徹底したうえで、得意分野に集中した上で、きっちりお金をいただけるサービスをしていかなければならず、経営者にとっては難しい舵取りが続くでしょう。そんななかで判断し、結果を残していく経営者には感謝するべきかもしれませんね。

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