GAFAMがなぜ日本から産まれないのか。
画一的な教育が悪いのではないか。だからイノベーティブな考えのできる教育を広げるべきだ、という考え方が広がってきています。
そういう教育が向いている人もいるでしょう。しかし、それがすべてではありません。ついでにGAFAMは日本以外の国でもポンポン産まれているわけでもありません。

GAFAMは既存の教育体制から産まれたものではないはずです。天才経営者が、数少ない運やチャンスを掴んで、成長している企業であることは明らかで、再現性は極めて低いものです。天才の邪魔をしない、ということはとても大切なことであることは間違いありません。

教育は、もちろんリーダー育成の役割も担っています。しかし、現実問題としてリーダーはごく僅かしか存在していないのです。
経営者、起業家を育成することも大切な役割です。

定量面を確認しておくと、日本の事業者数は４００万弱、就業人数は７，０００万人弱です。事業者は個人、零細事業を含みますが、実際に事業、経営をする人は全体の５％程度しかいません。

その５％を無視してよいはずはないのですが、それにしては教育機関が多すぎます。

経営に関する教育について限定していうと、経営や経営管理を多くの人に学んでもらうメリットは非常にあります。
それは経営者になるというだけでは決してありません。

経営や経営者、経営管理を真剣に学ぶとこんなこと全部できるわけない、と実感する人がほとんどです。
それでも経営をしたい人はどんな手を使ってでも、目標を実現してほしいです。しかし、それは５％程度の人にしかあてはまりません。

大切なことは経営の大変さ、複雑さ、奥深さを身をもって体感している仲間、ここではフォロワーといっておきます、そのフォロワーが大幅に不足しているところです。自分１人で経営ができないと思ったら、自分が一緒に仕事をしたい仲間、上司がいる企業で、そのリーダーをがっちりフォローするフォロワーになる、という途をとってほしいのです。

世の中は人材不足といいます。多くの経営者は、社員が経営者の視点を持ってほしい、と考えています。すごくよくわかりますが、それは難しい。経営者視点を持って、本当に力のある人間は自分で会社を興しています。力のある仲間を集めようと思えば、自分たちが力をつけなければいけません。そして、力のあるリーダーは、力のある、お互いにリスペクトをもったフォロワーを必要としています。

経営に関する教育では、リーダー育成だけでなく、フォロワー育成をもっともっともっと重視しなければならないと思うのです。

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