(2024年1月24日加筆)企業の事業再編が増えている背景についてと「仲介」問題について考えてみました
2022年3月8日の記事に加筆しました。
ーー
昨年の事業再編が2割増えたということです。
コロナの影響もあり、業績も芳しく無く、集中と選択をせざるを得なかったというケースが多いでしょう。
要するにあまり儲かっていない事業を整理することになります。
これをどこが引き取るのが事業にとってよいのか、というと同業の事業会社です。ノウハウもある。事業も詳細を知っている、改善点も具体的に把握できている、そんな企業です。
もちろん異業種の買収も選択肢としてはありですが、これだけ変化の激しい環境で、まったくの異業種を経営することは簡単ではありません。経営トップが現場にも入り、コミットすることが、実行するための最低条件になるでしょう。
もう1つが適正金額での売買です。売り手にとってだけよい(高い)金額は短期視点だけで、長期視点でいうと買い手が納得をしていないとM&Aそのものが成長していきません。
大切なことは、売り手が考える株主価値と、買い手が考える株主価値が違うことです。両社には情報格差があり、もちろん売り手のほうが対象会社の情報をたくさん持っているわけですが、買い手は改善案、将来の事業計画をもっています。買い手は当然にバリューアップの策を持っているはずです。したがって、買い手の評価が売り手のそれよりも高くなることがあります。そのときこそが「買い」なのです。
このような状態において「仲介」ということはありえません。買い手の大切な情報、しかも買収金額が高くなる情報を売り手に伝えられるはずがありません。しかし「仲介」は売り手との契約もあります。自分たちが知っているこんな情報を出さないと自分たちの義務違反です。
それなのになぜ「仲介」がまだまだなくらないのか。それは本稿で述べたような株主価値の評価をできる買い手が少なく、これを業者に丸投げしているからに他ならないのです。
(以下、2024年1月24日加筆)
もう少し詳しく説明します。M&Aの仲介業にとって、大事なことは、「高く売ること」になっています。ビジネスとしては当然です。
売り手からすればそれは歓迎です。買い手も嫌なら買わなければよいわけで、理屈は通っています。しかし、買い手は売り手よりも手数料が高いことも多いですし、さらにM&Aの経験がない、また信頼できるアドバイザーもいないので、売り手のアドバイザーに頼まざるを得ない、これが「丸投げ」のシステムなのです。これを回避するには、自社で情報をあつめ、勉強し、信頼できるアドバイザーを探すことが必要なのです。
ーーー以下、ChatGPTによる英訳ですーーー
The article discusses the increase in business restructurings last year, likely due to COVID-19 and poor performances, leading to a focus on profitable ventures. It suggests that industry peers often make suitable acquirers due to their expertise and understanding of the business. The piece also emphasizes the importance of reasonable pricing in M&A transactions and the difference in shareholder value perception between buyers and sellers. It argues that buyers often possess value-enhancing strategies, making their evaluations potentially higher. Finally, it critiques the reliance on intermediaries in M&A, suggesting that buyers often lack the expertise or trusted advisors, leading to a system of dependency on seller advisors. The article advocates for buyers to independently gather information and find reliable advisors.
昨年の事業再編、コロナ禍で最多 2割増の368件に:日本経済新聞 https://t.co/fspOYgX9mM
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) March 7, 2022
本誌は、M&Aを売り手、買い手、アドバイザーが三方良し、となるのが当たり前の世界の実現を目指しています。そのためには当事者が正しい情報を得て、安心して相談のできる場が必要です。その実現に向けて本誌は、日本M&Aアドバイザー協会で、以下のサービスやセミナーを提供しております。
M&A仲介・アドバイザーを事業としたい方・既にされている方へ | |||
---|---|---|---|
セミナー・サービス名 | 詳細 | 金額 | 時間 |
誰にでもわかるM&A入門セミナー | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン講座の視聴 |
無料 | 2時間 |
M&A実務スキル養成講座 | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン開催の詳細とお申込み ・M&A実務スキルの詳細 |
198,000円 | 2日間 |
JMAA認定M&Aアドイザー資格取得およびJMAA会員に入会 | ・資格詳細とお申し込み | 入会金33,000円 月会費11,000円(1年分一括払) | - |
案件サポート制度 | JMAA会員が初めてM&Aアドバイザリー業務に取り組む場合、あるいはすでに何度かアドバイザリー業務に経験があっても、難易度が高い案件の場合のための、JMAA協会が会員に伴走して案件成約に向けて協力する制度です。 お申し込みは当協会ご入会後にお知らせします。 | JMAA正会員の関与する対象案件の成功報酬の50% | - |
買収を検討されている企業団体様へ | |||
セミナー・サービス名 | 詳細 | 金額 | 時間 |
誰にでもわかるM&A入門セミナー | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン講座の視聴 |
無料 | 2時間 |
M&A実務スキル養成講座 | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン開催の詳細とお申込み ・M&A実務スキルの詳細 |
198,000円 | 2日間 |
買い手様向けセカンドオピニオンサービス | ・M&Aセカンドオピニオンサービスの詳細 | 33,000円 追加相談サービス 33,000円/1時間 | 1時間〜 |
売却を検討されている企業団体様へ | |||
セミナー・サービス名 | 詳細 | 金額 | 時間 |
誰にでもわかるM&A入門セミナー | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン講座の視聴 |
無料 | 2時間 |
M&A実務スキル養成講座 | ・会場開催の詳細とお申込み ・オンライン開催の詳細とお申込み ・M&A実務スキルの詳細 |
198,000円 | 2日間 |
売り手様向けセカンドオピニオンサービス | ・M&Aセカンドオピニオンサービスの詳細 | 33,000円 | 1時間〜 |
M&A実務を体系的に学びたい方は、M&A実務スキル養成講座
メルマガ登録はこちら
大原達朗の経営リテラシー-自ら考え、行動しよう-