東証が市場再編をしています。
プライム市場では時価総額など規制が厳しくなります。ガバナンスについても厳格化されます。

コーポレート・ガバナンスなんて意味がない、できるわけないと否定的な意見もありますが、理由は簡単で、それだけのメリットを上場によって受けていないからです。上場しているには知名度とか信用のため、という見方もありますが、そうではなく、いつでも資金調達ができることのはずです。実際にはIPO以降、増資をして資金調達をしている企業は少なく、メリットが少ないと感じることは理解はできます。

しかし、外部の投資家から資金を受けている以上、彼らの利益を守る必要はどう考えてもあります。

そこで、市場は規制を厳格化します。コストもかかり、これに耐えられない中小の上場企業は非上場化に動く、ということです。

そんなに簡単でないのは、非上場化するには市場に流通している株式を買い集める必要があります。
これを会社で出すのか、個人で出すのか、という問題はありますが、いずれにせよ、これには膨大な資金が必要です。

ここにファンドが関わってくることはありますが、彼らはボランティアではありません。配当であれ、転売であれ、再上場であれ、必ず彼らの投資を回収する目算が必要です。そうなると、よほどの魅力がなければ、ファンドからの資金提供は難しいのです。

東証再編、中小は非上場に動く、ってそんな簡単にはいかないだろ、というわけなのです。

東証再編、中小は非上場に動く　「負担重い」MBO最多: 日本経済新聞 https://t.co/UGImIemrUh

— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) December 26, 2021

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