日本国の財政というのはわからづらいのです。本誌でも時々触れてきてはいるのですが、実にわからづらい。それは特別会計にあるのですが、特別会計に加え、国が支配権を持つ法人を含んだ連結決算が公表されています。

国の財務書類(令和元年度)（財務省）
https://www.mof.go.jp/policy/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2019/kuninozaimu2019.html

細かい点はリンク先をみていただきたいのですが、連結の債務超過額が５２３兆円です。総資産１，０２３兆円、負債総額１，５４５兆円です。この負債には郵便貯金１８１兆円が含まれています。

ところで、こうした状況を国が債務超過なんていって騒ぐ必要ないだろう。
国は紙幣を印刷できるのだから、外貨で借金をしていなければ、お金を刷りゃいいんだろう、という主張がありますが、それはあまりにも部分的にしか見ていません。たしかに金を刷りまくれば、借金は返せます。

その後、どうなるのか。市場の資金が増えれば、物価高になります。下手すれば物価が１０倍とか１００倍になる可能性があります。そして為替の影響もあります。円が増えまくれば、価値は下がります。円安が加速し、輸入に支障をきたしまくります。

物価高、異常なレベルのインフレは実は、たまりまくった国債をチャラできる選択肢なのです。
我々が気をつけておかないと、物価が１０倍、１００倍になり、私達の貯金は１／１０，１／１００の価値になる可能性があるわけです。

日本という国はこういう資料を隠しません。しかしとてもわかりづらいところにあるのです。

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