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単なる真面目なM&A担当者も取引を壊す原因になります

このサイトで以前、「素人の専門家は百害あって一理なし リスクがあるのはM&Aだけではありません」というタイトルで記事を書きました。

素人専門家も、問題ではありますが、フェアに打ち合わせに乗ってくださる専門家はM&Aでは強い味方になります。見分けるコツは、分からないことは分からない、とはっきり言っていただける専門家です。昨日は、そういった素晴らしい弁護士の方とお打ち合わせすることができ、よいスタートが切れそうです。

今日は、真面目なM&A担当者も取引を壊す原因になることをお伝えしたいと思います。これはトップとM&A担当者での意識の違い、あるいはコミュニケーションの問題に端を発しますが、M&A担当者のレベルの問題でもあります。

M&Aはリスクがつきものです。だから調べつくしてリスクを潰す、というやり方ももちろんあります。一方で、リスクはスキームで切り捨ててしまう、というやり方もあります。例えば、株式譲渡ではなく事業譲渡にしてしまい、資産負債はほとんど譲渡しないやり方をとるなどの方法です。

この場合、バリュエーションはビジネスそのもので計るしかありませんから教科書的にいうと、ほとんどがのれんとなります。こうなると過去のB/Sの内容を精査しても何の価値もありません。一方でP/Lは非常に重要になりますが、熟練したDDのプロでもやりがちですが、過去との比較をやりたがります。しかし、過去の分析よりも将来が重要なわけであって、むしろ視点は事業計画におかれます。その参考として直近の売上、経費が実在のものなのか、入出金ときっちりチェックをするほうがよほど重要なケースも多々あります。

時間をかけても何のリスク低減できない作業に、一生懸命に取り組んでしまう単なる真面目なM&A担当者も、余計な時間をかけたり、取引の相手方に不快な思いをさせたり、ああ、この会社は全然わかっていないのだな、という感覚を与え、結果として自社に不利な条件を提示されたり、最悪の場合にはその取引が白紙に戻ったりしてしまいます。

そんなことをしないためには、必死で勉強するしかありません。どこかからタダでもらってきたチェックリストを埋めるだけでは、意味がないばかりか、最悪取引を壊してしまうリスクもあることをよく知っておいてください。

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